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会長声明・決議・意見書(2019年度)

髙野剛会員が懲戒手続に付されたことについての会長談話

2020年01月24日更新

神奈川県弁護士会は、2020年1月24日、常議員会の議決に基づき、下記のとおり、当会の髙野剛会員(あしがら法律事務所)が懲戒手続に付されたことを公表しました。


会員の氏名    髙野 剛
事務所所在地名称 小田原市栄町1-14-6 都築第一ビル3階 あしがら法律事務所

綱紀委員会に対する調査請求理由の要旨

対象会員は、平成21年7月、横浜家庭裁判所小田原支部(以下「裁判所」という)からA氏の成年後見人に選任されていたところ、令和元年11月、対象会員の管理するA氏の貯金口座(以下「本件貯金口座」という)について、同年10月15日時点の残高が真実は89万0270円であるのに、これを465万9776円と改ざんした貯金通帳の写しを裁判所に提出し、虚偽の報告を行った。

対象会員は、同年12月24日、裁判所の審問期日において、A氏の上記貯金口座から引き出される等した約400万円は別の金融機関の成年後見人名義の口座に預け替えて保管していると説明し、同口座の通帳と印鑑、本件貯金口座の通帳と印鑑、及び保管中の現金は翌日後任の成年後見人に引き継ぐと約束したが、結局本件貯金口座の通帳を引き渡したのみで、現在に至るまでA氏のその余の財産を後任の成年後見人に引き渡していない。

なお、対象会員が約400万円を預け替えたとする「別の金融機関の成年後見人名義の口座」は、その後の裁判所の調査の結果存在しないことが判明している。

上記諸事情に加え、対象会員が同月26日以降、後任の成年後見人や弁護士会の連絡に一切応じていないことからも、同人がA氏の財産について極めて不適切な管理を行っていることが強く推認されるものである。

綱紀委員会の調査に付された日 2020年1月17日




弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命としており、当然ながらその職務を適正に遂行することが求められます。

成年後見業務においては、成年被後見人の利益のために、その身上監護・財産管理を適切に行うことが何よりも重要であり、家庭裁判所への定期報告を正しく行うことは、成年後見業務の根幹をなすものです。

然るに、対象会員は、成年被後見人名義の貯金通帳を改ざんし、実際の残高よりもはるかに多くの金額が同貯金口座にあるかのように装って家庭裁判所に虚偽報告を行ったほか、同貯金口座から引き出される等した約400万円は別の金融機関の成年後見人名義の口座に預け替えたと抗弁しながら、その後裁判所の調査によりそのような口座は存在しないことが判明するなど、その行為態様は極めて悪質と言わざるを得ません。このような対象会員の行為は、本件の成年被後見人及び裁判所のみならず、社会全体の弁護士に対する信頼を大きく毀損するものです。

当会の会員弁護士において、このような非違行為が発生したことは、誠に遺憾なことであります。

また、本件においては、対象会員が、上記貯金口座から引き出される等した約400万円の使途あるいは所在について何ら合理的な説明を行わないほか、後任の成年後見人にA氏の全ての財産を引き継がないまま、昨年12月26日以降当該成年後見人の連絡にも弁護士会の連絡にも一切応じていないことに鑑みると、同人が極めて不適切な財産管理を行っていることが推認されるだけでなく、さらには横領等の不正行為にも関わっていることが強く懸念されます。

対象会員に対しては、連絡が取れない、事件処理が遅滞している等の苦情がこれまでにも多数寄せられており、現在の状況を放置することは新たな被害の発生及び被害の拡大につながるおそれが高いものと考えられることから、当会は、本件に関する新たな被害の発生及び被害の拡大を防ぐため、本件を公表することとしたものです。

現在、臨時市民窓口受付電話の設置を準備中であるほか、対象会員に事件を依頼していた方について、専用窓口を設け、相談及び事件引継の体制を整えているところです。

当会としましては、会員に対する倫理研修の徹底、市民窓口や弁護士業務適正化対策室のさらなる機能強化等の施策をとり、このような不祥事が今後二度と発生しないよう引き続き努めるとともに、市民の皆様からの信頼に応えられるよう一層努力する所存です。


2020年1月24日

神奈川県弁護士会

会長  伊 藤 信 吾

 
 
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