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8 Days A Week

2012年12月21日本田 正男弁護士

平成19年版の男女共同参画白書をみていてある調査に心を奪われました
(横浜国大のロースクールやフェリス女学院で,ジェンダー問題についての講義をもつようになってから,いつも何か授業のネタ探しをしているのです。)。

白書の30頁に,パリとストックホルムと東京の3都市について,一週間に家族全員で夕食をとった回数の調査結果が載っているのですが,パリでは,調査対象となった35歳から45歳までのカップルのうち46.2%の人が実に週に7回家族全員で夕食のテーブルを囲んでいるのです。つまり,パリでは子育て世代の家庭の半数が毎日家族一緒に夕食の時間を過ごしているというのです。

これに対して,東京の家族で一番多い回答は週2回で,27.7%です(週末ということでしょうか。)。これには参りました。もちろん,原因ははっきりしているのです。お父さんの帰宅時間です。白書29頁に東京のお父さんの帰宅時間が載っていますが,一番多い時間帯は23時台の16%です(次いで,21時台の15.6%,22時台の14.5%と続きます。 0時台も6.3%もありますね。)。これでは家族が揃って夕食をとることなど到底不可能です。

同じ頁には,ソウルや北京,上海,台北といった何かしら忙しそうな印象のあるアジアの都市の調査も載っていますが,ソウルですら一番多い父親の帰宅時間帯は20時台ですし,北京など18時台には29.5%の父親が帰宅しているのです。そして,西欧の都市と比較した28頁はもっと刺激的です。たとえば,ストックホルムでは,16時頃までに15.2%,17時頃までには52.5%,つまり,過半数の父親がまだ明るいうちに帰宅しているのです。

幸せの原体験,心象風景には,なぜか食卓を囲んだ家族団欒の画が浮かぶような気がします。あなたは週に何回ご家族で夕食を共にされていますか。

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