ページの先頭です。
本文へジャンプする。
サイト内共通メニューここまで。

最南端の島

2019年01月09日河住 志保弁護士

 久しぶりに,波照間(はてるま)島に行ってきた。

 波照間島は,日本最南端の有人島である。
 沖縄の石垣島から高速船で片道1時間。ただ,この船の欠航率が半端ない。風が強い日は嘘みたいにあっけなく欠航になるので,それも覚悟して(なんとか渡ることができても予定どおりに戻ってこられないことも想定して),計画を立てなければならない。

 南の島ではあるが,いわゆる「リゾート」という感じではない。
 リゾートホテルといえるような宿泊施設はなく,旅行者は小さい民宿かペンションに宿泊する。
 水シャワーのあるビーチはひとつだけ。それ以外にはこれといった観光スポットもない。
 「日本最南端」と刻まれた石碑の立つ広場はあるが,そこには土産物屋もないし,最北端の宗谷岬のように音楽が流れたりもしていない。

 それでも何度も私が行きたくなるのは,波照間島の海が,とんでもなく美しいからである。
 「波照間ブルー」と呼ばれる青。あの見事な青のグラデーションの海は,一度は自分の目で(写真や映像ではなく,肉眼で!)見るべき価値があると,私は思う。

 今回の波照間訪問では,初めて子どもたちを連れて行った。
 夢のように美しい海なのに,船が欠航すると島に新たに渡ってこられる人もいないため,ビーチは貸し切り状態である。
 少し泳ぐと,カラフルな南国の魚に囲まれる。ウミガメまで一緒に泳いでくれる。真っ白な砂浜では,色とりどりの貝殻やサンゴのかけらを拾うことができる。捕まえきれないほどたくさんのヤドカリがカサカサ歩き回っている。
 大はしゃぎの子どもたちは,いつまでもビーチから離れようとせず,毎日クタクタになるまで海と砂と戯れていた。
 帰りの船に乗るときは「帰りたくない」と涙目になり,横浜に帰宅すると「波照間の小学校に転校したい」と言い始めた。よほど楽しかったのだと思う。

写真

波照間ブルーの海

 波照間島は遠くて,すぐに気軽に行けるような場所ではないけれど,
 それでも深く心に刻まれた美しい風景と体験は,今この場所にいても,いつでも,心を自由にしてくれる。

 

執筆者情報

弁護士名 河住 志保
事務所名 横浜開港法律事務所
事務所住所 横浜市中区海岸通1-3 海事ビル3階
TEL 045-226-5826
FAX 045-226-5854
Webサイト http://www.kaikou-law.com/

 

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です

 
 
本文ここまで。