横浜弁護士会新聞

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2000年6月号(4)

 
会名変更の実現を
 川崎支部は一九九九年一二月に横浜弁護士会の名称を神奈川県弁護士会にすべきであると決議した。司法改革の時代に、当会の名称を現状のままにすることは横浜市在住者以外の人々にはわかりにくい。横浜市以外に住む多くの人が当会にはどの地域の弁護士が加入しているかわからない。このままにしておくことは、わかりやすさという点で司法改革に逆行する。横浜司法書士会は一九九九年四月に神奈川県司法書士会に変更している。当会がいつまでもわかりにくい状態を放置することは司法改革の点からも許されない。
 また、夫婦同姓の一つの問題点は婚姻後に姓を変える人がアイデンテティを喪失することにある。アイデンテティを失わせることは明白な人権侵害である。ところで夫婦同姓では名は失われていないので、完全な喪失ではないと思うが、横浜弁護士会という名称はどうであろうか。神奈川県全域に事務所を持つ弁護士が加入するというアイデンテティは全く存在しない。創氏改名にも匹敵する問題である。人権の擁護を任務とする諸会員がこのことに気が付かないわけはないと思う。
 速やかに会名変更を実現すべきである。
(川崎支部長 梅澤幸二郎) 

横須賀支部で大奮闘
51期  東 玲 子
 横須賀の海と故乾俊彦先生の熱い握手、田中俊夫先生のクールな微笑みに引き寄せられ、横須賀総合法律事務所に勤務して一年が経ちました。法曹関係者の親しさと緊張感の絶妙なバランスが横須賀支部の魅力のひとつです。
 最近の出来事です。当番弁護士の依頼があり、道交法違反で逮捕されたオーバーステイの外国人の接見に行きました。当人曰く、「免許ある。」「日本人の奥さんと結婚しました。日本にいたいです。」
 たしかに、彼の国際運転免許証を見ると有効期間内でしたので、検察官に無免許運転については無罪であるという意見書を堂々と出しました。ところが、よく調べると国際運転免許証は「上陸から二年」有効です。彼は在日九年。あれ?実は、彼は国際運転免許証だけ郵便で帰国させ、更新してから郵便で再入国させていたのでした。彼はやはり無免許でした。意見書を取り戻したくなったのはいうまでもありません。
 さて、彼は、日本では婚姻届を提出してありましたが、大使館への届出が未了で、届出には血液検査結果の添付が必要です。勾留中に血液検査をする方法は?勾留の執行停止?修習中、被告人の親が危篤でも勾留執行停止は認められなかったことを思い出しました。思い切って直球勝負です。勾留先に「検査をしてください。監獄法も憲法も自費の検査禁止とは書いていません。」という趣旨の熱いFAXを送り、担当者に電話をし、「国賠するのも大変ですのでよろしく。」とそっと申し添えたところ、一週間後には検査結果がもらえました。
 彼の員面調書を読んでいたら、むむ、訂正個所に加削がない!以前にも任意同行の日付が違ったことがあったし、困るわね!と憤り、検察官に電話を掛けました。文句を半分まで言ったところでさえぎられました。「刑訴規則改正で今年の一月一日から加削は不要になったんですよ。」丁重にお詫び申し上げたのは・・・いうまでもありません。
 万事このような騒動を起こしています。騒動に疲れたら海を見に行きます。お気に入りは観音崎です。

いろいろな相談にお応えします。
横浜弁護士会総合法律相談センター

相談日

月〜金(本部のみ午後1時15分〜4時15分、その他は1時〜4時)
相談方法 面接相談(電話で予約)
相談料金 1回45分 7,500円(消費税別途)
[本部]
(045)-211-7700
横浜市中区日本大通9番地(横浜弁護士会)
[相模原相談所]
(042)776-5200
相模原市中央3丁目12番3号(商工会館3F)
このほかに、小田原相談所(0465-24-0017)川崎相談所(044-422-9600)海老名相談所(046-236-5110)横須賀相談所(0468-22-9688)横浜駅東口相談所(045-451-9648)もあります。お電話でどうぞ。

編集後記
 連休を挟んでの紙面作りでしたが、無事六月号が完成しました。原稿執筆等ご協力下さった皆様に厚く御礼を申し上げます。
 今回、鈴木質会員から貴重な紙面批評をお寄せいただきました。六月末に予定している当委員会の合宿において十分に議論・検討し、より良い紙面作りに向けて努力したいと考えておりますので、今後もよろしくお願いします。
デスク 沢藤 達夫   一面 小川 佳子   二面 渡辺  穣
三面 二川 裕之   四面 佐賀悦子      

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