横浜弁護士会新聞

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2004年10月号(1)

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川崎支部会館開設 広く使ってさまざまに活用
横浜弁護士会川崎支部長  高柳 馨
 本年1月の相模原支部会館、本年3月の県西支部会館に続き、川崎支部会館が開設された。
 川崎支部は裁判所内の比較的広い弁護士控室を事務所としてきたこともあり、相模原、県西に若干遅れての開設になった。
 川崎支部では、本年4月の総会で会館設置委員会を設置。同委員会で協議を重ね、まず、会館を法律相談センター(現在はJR川崎駅前の岡田屋モアーズ4階にある)とは独立したものとすることにした。法律相談センターは相談者の利便から駅前がよく、支部会館は弁護士の利便から裁判所の近くが良いからである。
 広さとしては県西支部が法律相談センター併設で約30坪であることから、それとの均衡上20坪程度とし、裁判所の近くで空いているテナントビルを探し、現在地の21坪の一室に決定した。
 支部会館は、法律扶助の審査としても利用しているので、パーティションで部屋を区切ることも検討したが、できるだけ広く利用するするために、移動式パーティションで間に合わせることにした。
 支部会館は、今後、支部の総会や委員会はもとより、会員研修や小規模の市民集会などにも利用したいと考えており、固定式パーティションはなく、机は折りたたみ式とし、手元でメモがとれるテーブル付き椅子を多数用意し、開所式前ではあるが8月25日には支部会館で譲渡所得の税務について第1回会員研修を行った。会員研修は今後も定期的に行うことを考えており、日弁連会館と衛星回線をつなげライブ研修をすることも検討しているところである。
 いずれにしても、多数の会員、市民に頻繁に利用される支部会館を目指して、利用方法や運営の仕方についても柔軟に検討していきたい。開設を決定いただき、ご尽力いただいた高橋執行部の皆様、開設にご尽力、ご協力いただいた会員の諸先生方に深く感謝申し上げたい。

川崎支部会館の開設を喜ぶ
会長  高橋理一郎
 今年1月の相模原支部、3月の県西(旧称小田原)支部の各会館開設に引き続いて、川崎支部会館が開設された。これで4支部のうち、3支部において会館が開設されたことになる。
 特に、会員数67名という当会最大の支部である川崎支部が、130万人都市川崎を活動拠点とする支部会館を開設したことの意義は大きく、その開設を心から喜びたい。
 ところで、司法制度改革審議会の意見書では、わが国は、政治改革、行政改革、地方分権推進等の諸々の改革に取組んできたが、今般の司法制度改革は、この諸々の改革を法の支配の下に有機的に結び合せようとするものであり、一連の改革の「最後のかなめ」であると位置付けている。その「最後のかなめ」である司法制度改革もほぼその骨格が出来上がり、具体的な実施と運用の段階に入っている。そこで、当執行部では、この改革実施の一環として、各支部の役員らとともに県下38の自治体を訪ね、地方分権と地域司法のあり方、地域住民に対する法教育の重要性等について、首長等との間で懇談をして回っている。
 これは、弁護士会と地方自治体・地域住民等との間で豊かなコミュニケーションの場を形成し、維持することが、新たな司法を築いてゆくうえで極めて重要であると考えられるからである。
 そして、この支部会館の開設は、支部が今後こうした地域住民を主体とする新たな司法を築いてゆくための活動拠点となり、地域の弁護士会として諸々の役割を果たしてゆくことを期待させるものである。

支部会館盛大に開所式 お琴の演奏も
 川崎支部会館開設の開所式及び記念パーティが9月11日、稲毛神社参集殿で行われた。開所式会場は支部会館の国道を隔てた反対側にあり、来賓50名を含む130名が出席した。まず、高橋理一郎会長は「130万都市の川崎に開設された支部会館は住民を主体とした司法を築くために重要な役割を果たす」と挨拶。また、高柳馨支部長は「裁判所から独立した支部会館を設けることは歴史的な出来事」と胸を張った。
 続いて矢村宏横浜地家裁川崎支部長が祝辞を述べ、「川崎支部がこの会館を中心としてますます発展されることを期待したい」と語った。尾崎幸廣横浜地方検察庁川崎支部長の発令で参加者が乾杯し、にぎやかな開所式が始まった。この日のために企画した琴とフルートの演奏が会場に流れ、雰囲気を盛り上げていた。
 主な来賓

新堀典彦
神奈川県議会議長
  池田忠正   神奈川民事調停協会連合会会長
  大久保博   神奈川家事調停協会連合会会長
  田中和徳   衆議院議員
  樋高 剛   衆議院議員
  坂本 茂   川崎市議会議長
  石野 厚   川崎市収入役
  佐藤朋佑   川崎商工会議所会頭

山ゆり
 アテネオリンピックが閉幕した。筆者がリアルタイムにメダル獲得の瞬間を観戦できたのは柔道くらいであったが、毎日朝のニュースが楽しみであった
今回は特に、残念ながら銅メダルに終わった浜口京子選手の、金メダル以上のものを経験したとの会見が印象的であった。トリノや北京ではどんな感動が待っているのか、今から楽しみである
残念ながら、オリンピックは政治や偏見とは無縁だ、とは言い切れないようである。今回もいくつかの判定に疑惑がもたれているらしい。しかしながら、仮に審判にミスがあったとしても、採点等において政治的思惑があったとは思いたくない
判定。そう、私たちもある意味常に判定を受ける仕事といえよう。私たちが受ける判定には、政治的思惑や偏見は、オリンピック以上に無いと信じているし、少なくとも筆者はそれを感じたことはない イラスト
私たちには、判定にクレームをつけることが権利として保障されているし、その権利を行使することが必要な場合もある。ただ筆者は、今回のオリンピックで誰かが言っていた、判定にクレームをつけるより自分の技を磨きたい、という言葉を、常に噛みしめていたいと思う。
(奥園龍太郎)

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