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【68期】満足と納得の就職のために(大阪修習・男性・30代前半)

2016年01月27日更新

私が就職活動をしながら考えていたことをお伝えしたいと思います。

第1に、「就職活動疲れを回避する」ということです。
修習生の就職活動手法として、とにかく片っ端から説明会に出たり、エントリーしたりする、という方法もあります。そして、多くの人が、そのような数打つ作戦を採るのも事実です。
しかし、連日の説明会、事務所訪問に疲弊してしまい、面接において本来のパフォーマンスが発揮できない、ということになっては、元も子もありません。
私たちは皆、何らかの信念があって司法試験に合格したはずですから、本来であれば、「どこの事務所でもいい」ということはないはずです。
就職活動に行き詰まったときは、「自分は何がしたくて司法試験を受けたのか」ということに立ち返り、少しペースを落としてでも、受ける事務所を絞った上で、目の前の面接に全身全霊をかけるのが良いと思います。

第2に、「ある程度強気な姿勢で臨む」ということです。
これは、面接で大きな態度をとる、ということではありません。
昨今、弁護士は就職難、雇ってくれる事務所があるだけで幸せ、などという風潮が蔓延している気がします。
そのような風潮ゆえに、面接を受ける修習生の側が、必要以上に下手に出て、萎縮してしまっているのではないかと感じることがあります。
確かに、買手市場だという意識で、強気な態度で採用に臨む事務所があるのは事実で、私もそのような事務所の面接に行ったことがあります。
しかし、就職というのは一種の契約の締結だと考えれば、当事者たる採用する側とされる側は対等な関係のはずです。向こうが選んでいるのと同時に、こちらも選んでいるのだということを常に忘れなければ、堂々と面接に臨めます。
私も、第一志望の事務所(現在所属している事務所)の最終面接では、非常に緊張してしまいましたが、上記のことを思い出し、平常心を保つことができました。
少々精神論になってしまいましたが、気の持ち様というのは、非常に大事なことだというのが、就職活動を終えての感想です。

第3に、「縁を大事にする」ということです。
就職活動を終えた同期の話を聞いていると、私を含めて、思いもよらないルートで就職が決まったという人が相当数います。そのような人たちに共通するのが、「こういう事務所に行きたい」「こういうことがしたい」という希望をしっかり持って就職活動している点です。
みなさんが、しっかりとした想いを持って就職活動をしていれば、その姿に共感した周囲が事務所を紹介してくれるということがあるかもしれません。
そのような、人と人との繋がりも、就職活動においては非常に大事なものだと思います。

第4に「人より早く」ということです。
以前、ある弁護士の講演で、「人より成果を出そうと思ったら、人より早くやるか、上手くやるか、多くやるかしかない」という話を聞いたことがあります。これは就職活動においても当てはまるのではないかと思います。
私の場合は、上手くやるのも多くやるのも自信がありませんでしたから、とにかく早くやる、を心がけました。具体的には、エントリーシートや履歴書は、受付開始日の翌日には届くようにしました。また、事務所訪問のお礼メールも帰りの電車の中で必ず出すようにしていました。
この姿勢は、現在所属している事務所の一次面接で評価して頂いたので、少なからず効果はあるはずです。是非、みなさんも実践してみて下さい。

第5に、「エピソードをたくさん用意する」ということです。
肝心の面接についてですが、基本は、①「私はこういう人間である」→②「貴所はこういう事務所だと認識している」→③「ゆえに、私は貴所に入所したい(貴所の求める人材だ)」ということが言えればいいはずです。
この三つの中で、採用する側が特に知りたいのは①であるのは言うまでもありません。
では、いかに説得的に伝えるかです。これは裁判でも同じで、いかに具体的に根拠を示すかにかかっています。間接事実を積み上げることで、私はこういう人間です、と立証するのです。
そのために私が行ったのは、面接前に、提出した履歴書を見て、この部分はどのエピソードで語ろうか、ということを綿密に考えました。印象的なエピソードを3つから4つ用意しておけば、面接で答えに窮することが少なくなります。
それでも、内定まで至らないということは必ずあります。そのときは、各事務所の面接の前に、立証すべきことを間違えていないか、すなわち、自分が伝えようとしていることが、その事務所の求めることなのかということをもう一度精査する必要があります。 失敗、検証、実践を繰り返すことで必ず成功に近づくはずです。

以上のようなことを考えながら就職活動をしましたが、やはり一番大事なのは、心身共に健康を維持することです。
みなさんもどうか健康第一で、幸せな就職を勝ち取って下さい。

 
 
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