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ビッグデータ

2012年05月02日内山 浩人弁護士

みなさん,「ビッグデータ」という言葉をご存知でしょうか。
言葉のとおり,「大きなデータ」のことなのですが,これが今,話題となっています。

現在,ネットワーク上には,さまざまなデータがあふれかえっており,企業はこれらを大量に蓄えています。
とくに検索サイト,ネットショップ,SNSやクラウド運営の企業などに多く蓄えられており,多い企業ではペタバイト単位(1ペタは1024テラバイト)とも言われています。
これらのデータには,大量のビジネスチャンスが埋もれていると考えられていますが,データが膨大なのに加えて,非定型構造のデータ(例えば音声データ,画像データ,SNSへの書き込み等)もあることから,取扱や分析が難しいとされています。

そこで,ハード的には,大量かつ非定型データの取扱技術,ソフト的には大量のデータから有用なモデルやパターンを抽出できるデータ分析の技術を総合して,「ビッグデータ」と呼んでいるようです。
すでに,ネットショッピングサイトでは,個人の購入履歴や同じ商品を買った人の消費動向をもとに,おすすめ商品を表示する機能などが実現されていますが,ビッグデータの技術が進めば,SNS上の話題を分析して消費者の興味や消費行動を予測したり,製品開発やマーケティングにも役立つとされています。

もちろん,法律家の視点としては,大量の個人データを取り扱うことによる「情報漏洩」「個人情報保護」「プライバシー」といった問題が非常に気になるところですが,「ビッグデータ」の話題は,まだ,技術的な視点に限定されているようです。
とはいっても,今後は,企業から「あなた,きっとコレが欲しいでしょう」「これがしたいでしょう」「この人と友達になりましょう」など,かなり適格に指摘されるのですから,要は,最先端の押し売りシステムの話にも聞こえます。

売る側の企業は,消費者の行動心理を先読みしてくるわけですから,これまで以上に,消費者側も「賢さ」が求められる時代になるのではないでしょうか。
ネットショップのトップページに出てくるオススメ広告を見て,「あっ,こんな商品もあるんだ」といって衝動買いしてしまう心の弱い私などにとっては,受難?の時代です・・・

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です

 
 
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