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「趣味」のパソコン,「道具」のパソコン

2013年11月01日内山 浩人弁護士

私が最初にパソコンを触ったのは,今から30年以上前のことです。


当時は,ミニコンより小さいことから「マイコン」などと呼ばれていました。


当時のパソコンといえば,電源を入れると真っ黒い画面の左上隅に四角く白いカーソルが点滅するだけで,今では考えられない程不親切でした。


それが,「さあ,触れるものなら触ってみろ」とパソコンから挑発されているようで,当時の私は,それが面白くて,ずいぶんと夢中になりました。


とはいっても,各家庭にパソコンなどない時代でしたので,学校が終わると近所の家電量販店に通い,休みの日には秋葉原のショールームなどに行って,パソコンの前を陣取っては,一日中触っていました。


当時は,PC-8001(NEC),FM8(富士通),ベーシックマスターレベル3(日立),MZ-80(シャープ),パソピア(東芝)など,各社が競うように個性あるパソコンを発売していましたが,互換性がなく,パソコン毎に違った操作を覚える必要がありました。


また,今では当たり前のハードディスクはおろか,フロッピィディスクも高価な時代で,データ保存の主流はカセットテープでした。よく,セーブ(書き込み)に失敗したり,テープが伸びてしまってデータのロード(読み込み)に失敗するなんてこともありました。


搭載メモリは,例えば,PC-8001で標準が16キロバイト。2万円以上もする16キロバイトの増設メモリを購入しても32キロバイト。今や比較するものが見当たらないほど少ない容量でしたので,メモリの使用量などにも神経を使いました。


今は,パソコンもずいぶんと簡単になり,誰でも操作できるようになり,かなり便利になりました。やっと,パソコンが「道具」として使える時代になったのだと思います。でも,便利になるにしたがって,昔のような,「難しいことを克服する喜び」がすっかりなくなってしまったように思います。


今でも,当時の,「驚くほど使いづらく,あきれるほど不親切」なパソコンが,妙に懐かしかったりします。

写真

1979年に発売されたNECのPC-8001。当事務所に展示してあります。

執筆者情報

弁護士名 内山 浩人
事務所名 内山総合法律事務所
事務所所在地 横浜市西区北幸2-10-34 第2鶴見ビル4階
TEL 045-534-7566
FAX 045-534-7567
ホームページ http://www.uchiyama-law.jp/

 

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です

 
 
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