かながわとかがわ

2025年11月21日本山　絹弁護士

　弁護士コラムの執筆依頼をいただいて、他の方のコラムを参考にしようと拝読していたら、楽しくて２時間も経っていました...。

　さて、私、藤沢の事務所におりますが、出身は四国・香川県です。「かがわ」と「かながわ」、たったの１文字違いと言えども、実際に移り住んでみると、海や風の表情がまったく違い、驚きました。香川の海は瀬戸内海。天気が良ければ対岸の岡山まで見えて、夕方には「瀬戸の夕凪」と呼ばれるほど風がぴたりと止まります。波は穏やかで、もはや湖。それに比べて藤沢の海は、水平線がダーッと広がり、常に潮風が吹いていて、誰もが知るサーフィンの聖地。１８年間を瀬戸内で過ごした私にとって、太平洋の景色はいまだに新鮮です。
　ところでみなさん、香川に行かれたことはありますか？「うどん県」と呼ばれるだけあって、まず思い浮かぶのは讃岐うどんでしょう。とはいえ、讃岐うどんとひと口に言っても、実に奥が深いのです。がっしりとしたコシの麺、エッジの効いた麺もあれば、なめらかな喉ごしの麺、もちもち感のある麺、さらには、つややかで見た目にも美しい麺などなど。マニアックに語るならば、「加水率」は店ごと、いや、日ごと、天気ごとに異なるのです。
　讃岐うどんの魅力は、出汁にもあります。いりこの旨味が前面に出るもの、かつお節で上品に仕上げたものと、実に様々。お店ごとに個性があり、食べ比べる楽しさは尽きません。
　ただ！うどん県、それだけじゃない！！オリーブや骨付き鳥、庵治石や手ぶくろなど、香川ならではの名物はたくさんあります。お城好きなら、日本三大水城の高松城、日本一の石垣の高さで名高い丸亀城。讃岐平野にぽこぽこと現れる「おむすび山」も、一度見ると忘れられません。写真映えなら、日本のウユニ塩湖と呼ばれる父母ヶ浜、天空の鳥居で知られる高屋神社もおすすめです。島々を結ぶフェリーに乗れば、瀬戸内の穏やかな風景に心癒されることでしょう。
　さあ、そろそろ文字数の限界が近づいてまいりました(笑)。
　神奈川にいると、「（香川どころか）四国に行ったことがない」という声をよく耳にします。でも、「かがわ」と「かながわ」、ほんの１文字違いです。距離はあれど、思ったよりずっと近いかもしれません。
　まずはいっぺん、かがわに行ってみまい！

小さく写る江の島

瀬戸内海と瀬戸大橋

執筆者情報

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