横浜弁護士会新聞

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2000年7月号(4)

 
く・る・ま  二輪も四輪も好き
会員 山田 尚典(16期) 
 僕は「車」が好きだ。乗り始めはオートバイで、パールという200ccをオヤヂが購入してきた。昭和二七年、僕が大学生で山田盛が○○歳の時だ。当時は物の無い頃だから冬になると戦争中の飛行機乗りのツナギと防寒帽の中古品を着用していた。オヤヂも自分が乗りたくて買ってきたのだから、当然運転して裁判所などにも行っていたが、二台目の250ccのポインターになると、車体が重くて扱いにくくなってきたので、段々と僕専用のオートバイの様になってしまった。
 昔は制限速度四〇キロで、時々スピード違反で捉まって、取り調べの警察官から将来何の仕事をするつもりかと聞かれ、弁護士だと答えたら笑われたことがあった。其の頃はまだ反則金の制度が無かったので、司法修習生になる時、罰金の前科持ちの身分で面接を受けた。早稲田にオートバイで行ったこともあるし、浪人中県立図書館にも通ったものだ。
 カワサキ750cc、ホンダのエアラは、弁護士になってから自分の金で買った。僕は二輪も四輪も国産車主義だったが、昭和五八年に今持っているBMWの水平対向空冷二気筒1000ccに乗り換えたが、いい味をしている。
 四輪は昭和三〇年に普通免許を取って、中古のオースチン(剣道の面の様なラヂエーターグリルをしたヤツ)、タクシーあがりのルノー、日野コンテッサ。ここまでは山田盛の車を拝借。自分で買ったのは、ニッサンブルーバード510クーペ、バイオレット、次は黒のフェアレディZに七年間位乗って、雪路用にシャリオ四輪駆動車と二台持っていたが、黒のZを新型の黄色のZに買い替えた。
 ところが三年位して、シャリオが一〇万キロを超えた頃ミッションが壊れてしまったので、車を一台にすることにして、TVK新車情報の三本氏の意見を参考に、ベンツ・ゲレンデバーゲン5000ccのAMGがチューンアップした、世界で五〇〇台日本で四〇台のゴツイ車に乗っている。遠乗に楽で、雪路が愉しい。七年で一一万キロ走った。

「灰色なら無罪じゃん!」希望に燃える刑事事件
50期 関守麻紀子
 はじめまして。五〇期の関守麻紀子です。
 弁護士としての活動も、今年で三年目に入りました。この欄に登場させて頂くにはいささか薹が立っているようで気が引けるのですが、内容的にはまだまだなので、早く名実共に新人時代を卒業したいところです。
 さて、最近、私にとってひとつの節目となることがありました。弁護士登録をして一番初めに受任した刑事事件が終了したのです。
 被告人の言い分も首を傾げたくなるものではありましたが、捜査・手続きの杜撰さも非常に目に付く事件でした。「刑訴選択の登録一年目」は、「灰色なら無罪じゃん」と素朴に思いました。こうして、始まった事件でした。
 明日が意見陳述、という段になって、「実は……」と告白されてしまった時の困惑。
 被告人の言い分をきちきちとつめていたら、「あなたは検察官よりこわい」と言われ、ショックで、「私のどこがこわいって言うの!?」とさらに詰め寄ってしまったこと。
 母親の話をしながら涙を流す様子をみて、どこの国でも同じなんだな、と感じた切ない気持ち。
 被告人が病気になってしまったこと。
 拘置支所が寒かったこと。
 靴の中に入れると暖かくなる、という話を聞いて、キッチンにつるしてあったとうがらしを持って接見に行き、外国人の通訳さんに驚かれたこと。
 反対尋問で証人が怒りだしてしまったこと。
 判決前に、今までありがとう、と言われ、どんな判決がでるかわからないのに、そんなこと言っちゃっていいの?と思ったこと。
 「全然、『疑わしきは被告人の利益に』になってないっ」と憤慨していたら、同期から「そんなことは刑裁修習でよーく学んだろうが」と言われてしまったこと。等々……。
 二年間を振り返ってみると、我ながら青かった、と思ってしまうこともあり、未だに納得できないこともあり、です。
 ともあれ、終りましたので、また新たな気持で次の事件に取組みたいと思っています。


子どもにとって「あそび」ってなあーに
 五月一三日(土)、「子どもの日記念の集い」が当会会館五階ホールで開催された。
 例年子どもの日の前後に催されるこの市民集会だが、今年は少し視点を変え、「あそび」の観点から現在の子どもたちの抱えている問題について考える会となった。
 まず、小学校教諭大釜正明さんより講演があり、最近の生徒は木登りをしようとせず、海や川にも率先して入ろうとしないという大釜さん自身の体験談などが紹介され、昔と今では子どもの様子がかなり違うという報告がなされた。次に、大釜さん自身が手掛ける「少年少女組織を育てる全国センター」の活動やそこでの子どもたちの様子、杉並区が試みている小中学生が専門家の指導の下で企画・運営する施設の紹介がされ、子どもの生活圏を大人が保障し人間らしい成長を求める必要性が説かれた。さらに、現代の子どもは大脳活動の成育が遅れ自己のコントロールが成育に伴わないとのデータが紹介され、子どもの自己コントロール能力の成長はあそびの有無で左右されるとし、子どもの成育のために地域全体で何が出来るかを考え、子どもが明日が待ち遠しいような環境を作ることが今問われていると結んだ。
 この後、少年問題委員会が当会会員を対象にして実施したあそびについてのアンケートにつき、近所の子との外遊び、危険な遊び、体を使う遊びが多いとの分析結果が紹介され、その後のフリートークでは、会場から、昔と今では地域の状況が違う、良い子じゃないと排斥する空気が地域にはあるといった意見や、自由に遊ばせることと危険を防止することをどう両立させるかといった議論がなされた。
 今回の集いでは「あそび」の視点から現在の子どもを考えるという新たな議論の可能性が示されたと思う。少年問題を考えるのに今後もこういった議論が継続的になされれば、と感じた。

Aクラス優勝は三浦会員
Bクラス優勝は本間会員
 平成一二年五月二七日(土)春期囲碁大会が開催され、Aクラスは三浦会員が、Bクラスは本間会員がそれぞれ優勝した。Aクラスでは上村会員が初戦三浦会員に痛恨の三目負けを喫し、その後四連勝するも二位にとどまった。Bクラスは四勝一敗で本間会員のほか、奥山会員・山本(一郎)会員が並ぶという大混戦であったが、悪運の強さで順位が決定した。今後の日程として、夏合宿が予定されており、会員多数の参加をお願いします。
(三浦 修) 

いろいろな相談にお応えします。
横浜弁護士会総合法律相談センター
相模原相談所夜間法律相談(3月新設)

相談日

月〜金曜日
相談時間/13:00〜16:00
夜間 火・木曜日
相談時間/18:00〜20:15
予約受付 10:00〜12:00
13:00〜20:15
相談料金 7,500円(45分以内)
夜間 5,000円(30分以内)
  ※消費税は別途
相談方法 面接により相談
[相模原相談所]
(042)776-5200
相模原市中央3丁目12番3号(商工会館3F)
※電話で予約してください。
このほかに、本部(045-211-7700)小田原相談所(0465-24-0017)川崎相談所(044-422-9600)海老名相談所(046-236-5110)横須賀相談所(0468-22-9688)横浜駅東口相談所(045-451-9648)もあります。お電話でどうぞ。

編集後記
 本紙の速報性を高める点につき、編集〆切間近の取材記事を多くする等では限界があり、紙面全体のバランスを失する恐れもあります。編集体制に再考の余地もありますが、現在のところ月刊紙という制約の中で皆様のご理解を頂ければと思います。
デスク 船橋 俊司   一面 小沢 弘子   二面 浦田 修志
三面 栗田 誠之   四面 阿部 雅彦      

−お知らせ−
刑事弁護ハンドブック「Defense」発刊
横浜弁護士会 刑事弁護センター 運営委員会編

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