横浜弁護士会新聞

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2002年3月号(4)

 
新人弁護士奮戦記 第52期 三谷 淳会員
横浜弁護士会にビリヤード部設立!
〇月〇日 某地方裁判所
 今日は、産業廃棄物最終処分場の建設差止仮処分の審尋期日だ。申立人側は弁護士八人と近隣の住民多数が出廷。対する企業側は私とボスの二人。相手方の人数に圧倒され緊張するが、それを悟られまいと必死に企業側の主張を裁判所に説明する。裁判官の心証はどうかと顔色をうかがい一喜一憂する。
〇月〇日 事務所
 初めて敗訴判決を受けた。多少の自信はあったのだが。負けたことより筋を読み違ったことがショックだった。依頼者に結果を伝える電話をかけるのに勇気がいる。そして、初めての控訴状を書き始めた。これから、このようなショックを何度も味わうことになるのだろうか。
〇月〇日 出身大学
 母校の大学で一年生を相手に毎週一回法職過程の講義をしている。科目はなんと憲法。基本書を買い込み、予習をしてレジュメを作る。ほとんどボランティアのような仕事だが、これが今一番楽しい。依頼者から無理な依頼をされることもないし、高校を出たばかりのかわいい後輩たちは「人権」「公共の福祉」といった憲法の理念に初めて触れ、目を輝かせている。今日は一年間の講義の最終回だが、当初の予想以上に多くの学生が毎回休まず講義を聴きに来てくれた。そして、最後に「僕も頑張ります。先生も頑張って下さい」と僕を励ましてくれる学生、「ありがとうございました」と握手を求めてくる学生がいて、頑張って良かったと感動した。
〇月〇日 某ビリヤード店
 今日は、待望の横浜弁護士会ビリヤード部第一回総会の日。会場となった店には多くの先輩弁護士、後輩弁護士、そして修習生が駆けつけてくれた。修習生の頃にビリヤードにはまり、月六〇時間は球を撞いていた。弁護士になり結婚もした今ではなかなか時間がないが、これからも先輩や後輩と楽しく球を撞き、そしていずれは全国大会を開きたいと思っている。

私の修習日記 第55期修習生
誠実な事件処理を学ぶ
第55期修習生 常磐 重雄
 この前、僕の修習先である茆原法律事務所の弁護士茆原正道先生と相模原支部に保釈の面接に行った時のことだ。事案は単純な万引きなのだが、同種前科があって、前刑の執行猶予期間満了から一年位で再度万引きに及んでおり、保釈はやや微妙な事案であった。その前、接見にも同席させてもらい、僕も被告人の話を聞いていた。被告人の話によれば、精神病院に勤めているのだが、どうも精神病患者と接していることが、被告人の精神状態にも悪影響を及ぼしているらしく、本人は仕事をこのまま続けていってよいものか迷っているようであった。ただ、病院の方は、先生から事件の話を伝えたところ、彼の更生のためにも、一刻も早く仕事に復帰してほしいという事であった。
 裁判官との面接の際に、今後の仕事に関することに話が及んだ。裁判官としては、被告人が看護士の資格を持っており、逮捕される前の職場の受け入れ状態も整っているということを重視して、保釈を認めてくれるような感触を僕は覚えた。そのため、僕は被告人としてもまだ辞めると決めている訳ではないのだし、転職を考えていることは裁判官に言わない方が保釈が出やすいと思った。
 ところが先生はきっぱりと言った。「裁判官のお考えと若干抵触するかも知れませんが、本人今の職場にはあんまり満足していないようでして、職を変える可能性もあると思います。私も将来的にはその方が本人のためになるのではないかと考えています」
 結局、保釈は認められた。裁判官の心証は必ずしも面接前から、保釈を認める方向ではなかったのに。先生に後で、なぜ不利なことを敢えて言ったのかを聞くと、「裁判官との信頼関係を築くことが大切。当事者のことを良く理解している弁護士の意見であれば裁判官も耳を傾ける。そのためには、不利なことでもしっかり裁判官に伝えた上で判断を仰ぐ必要があるし、その方が結局本人の更生のためにもなる」とのこと。
 僕は、保釈を取るにはどうすれば良いかという目先のことばかり考えていた。しかし、何か不利なことを隠して、その結果一見すると有利な判断がもらえたとしても、最終的には本人にとって有利ではない。目先の手柄に目を奪われて、不誠実な事件処理をしてはならないのだ。
 弁護士業は奥が深い、勉強することばかりだ。
(指導担当 茆原洋子会員)

法曹テニス初打ち会
今年もベテラン優勢か どうする若手育成
 当会会員をはじめとして多数の法曹関係者らで構成される横浜法曹テニスクラブの初打ち会が一月一二日、藤沢市の荏原湘南スポーツセンターで開催された。当日は抜けるような青空の下、会員や修習生ら七〇名を超える参加者がA、B1、B2、Cの四クラスに別れ、クラス毎にトーナメント戦を行った。中には山口県からの出場者や優勝を目指してテニスインストラクターを帯同した参加者もあり、大会は大いに盛り上がった。
 また、こうした試合のほかに、横浜国立大学教授の蝶間林氏によるレッスンも行われ、参加者は年末年始でなまった体に鞭を入れた。
 試合の結果、各クラスの優勝ペアはAクラスが雨宮裁判官・大友秀夫会員、B1が野村正勝会員・長谷川宰会員、B2が岡昭吉会員・本間豊会員、Cが安藤肇会員夫妻となった。
 パートナーに恵まれたとの声も聞かれるものの、B2クラスの決勝戦では榎本勝則会員(一一期)と岡会員(二二期)が対戦しており、本年を占うこの初打ち会でもベテランの活躍が目立った。「若手の成長」が叫ばれて久しいが、さすがに生き馬の目を抜くと言われる法曹界を生き抜いてきたベテラン勢、そう簡単にその座を明け渡しそうにはない。「遠慮も思いやりもなく先輩を叩きのめす」そんな強い若手の出現が強く望まれるところである。
(佐藤 裕会員)

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・相談時間/ 9:45〜11:45
・相談料金/ 5,000円(30分以内)
※消費税別途

訃    報
お悔やみ申し上げます
三川昭徳 会員
平成一四年三月一日ご逝去
享年五八歳
昭和一八年八月二日生
昭和四八年四月九日当会入会

お悔やみ申し上げます
東條健一 会員
平成一四年二月三日ご逝去
享年五九歳
昭和一八年一月二五日生

編集後記
 三月は、何かと新旧交代の時期です。春が近いせいか、事務所のパソコンが、熱をもっては暴走しています。なかなかのじゃじゃ馬娘です。司法改革も熱い議論が続いています。当会も新理事者が決まりました。暴走を押さえつつ、安心して弁護士業務が送れるよう、新しい発想と実行力に期待します。
デスク 栗田 誠之   一面 阿部 雅彦   二面 浦田 修志
      三面 喜多 英博   四面 小沢 弘子

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