横浜弁護士会新聞

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2001年7月号(1)

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 当会のホームページに会員情報として、会員の氏名、事務所の住所、電話番号のほか、予め申し出た会員については顔写真や事務所地図を掲載することになった。同時に、事務所の住所や相談したい内容で検索すればそれらを登録してある会員名などが一覧表で表れ、その中から相談したい弁護士を探すことができるようになる。
 このようなホームページによる取扱業務などの会員情報の提供は、すでに東京三会のほか、大阪、名古屋、群馬などでスタートしている。高度な情報化社会(IT革命)の到来で、弁護士に関する情報についてもインターネットを使って探そうとする市民は今後益々多くなっていくと思われる。
 市民のための司法改革を目指し、弁護士や弁護士会がもっと市民に身近で頼りにされるようにと願うわれわれとしては、ホームページでの会員情報の提供についても、今後、より市民に使い易い便利なものに改善していくとともに、取扱業務などの情報掲載について会員のより積極的な姿勢が期待したい。
 会としては、本年七月中頃から八月末にかけての内覧期間を経たあと、九月からの情報提供を開始する予定。

 この三月に使命を終えた機構改革推進本部での議論を受け設置された総合改革委員会(井上嘉久委員長)が、四月にスタートしました。委員会の目的は、司法改革が急激な進展をたどり、また、早晩一五〇〇人あるいは二〇〇〇人にも会員の増加が予想される中で、当会が今後どのような方向で運営されるべきであるか、そのための組織・システムはどうあるべきかを考えていこうとするものです。委員は、一〇期代から五〇期代までバランスよく総勢三〇人、臆さず大声で発言できる会員に参加を求めました。
 第一回は、二一名の委員と会長を含む三名の理事者、第二回は、二七名の委員と会長を含む五名の理事者が出席して開かれました。委員会は、定刻に始めます。委員会の開催時刻を遅らすことはこれからもしません。きちんと早く来た委員の時間を奪うことは出来ないからです。「弁護士時間」などというものは認めません。大変ですが、委員会の一つのあり方を求めていきたいと考えています。
 さて、会長からの諮問は、正確には四点あります。まず、財務委員会(仮称)、労務委員会(仮称)を設置する場合のそれぞれの構成及び権限。次に、日弁連副会長候補者推薦の方法。三つ目に、総会における意思決定の方法。最後に、会名変更に関する会内合意の形成の方法というものです。本来、この諮問ひとつひとつについてご説明しなければなりませんが、紙面の都合上、キーワードでとりあえずご理解下さい。「財政危機」、「六〇名の職員体制と労働組合の設立」、「二〇〇二年四月からは二年に一人の日弁連副会長を当会から」、「一〇〇名を切る総会出席者だけで会の意思決定」ということです。会名変更は、ご説明するまでもないと思いますが、諮問の趣旨は会名変更の「是非」ではなく、「合意形成の方法」、つまり手続きの問題であることはご承知おき下さい。
 この諮問を受け、第二回委員会が湯河原での合宿という形で開催されました。三二名の出席者の間で活発な議論がありました。会長をはじめとする理事者から諮問の説明が行なわれ、福田護委員による現状分析を織り込んだ報告の後、小林秀俊委員と大木章八委員から委員会で検討すべき点の論点整理がなされました。その後の全員での意見交換を通して実に一四もの検討課題が出されました。その中で、当面、会長からの諮問四点と支部問題を委員会の検討課題とすることにしました。
 今後、委員会での検討は、早急に進んでいきます。その状況は、出来る限り、会員の皆さんにご報告を致します。興味を持って読んでいただけると幸いです。そして、皆さんからもぜひご意見をお聞かせ下さい。
(事務局長 森 和雄)

 仁田陸郎横浜地方裁判所長の歓迎会が、本年五月一六日午後六時より、中華街の萬珍楼にて開催された。
 当日は、須須木永一会長の歓迎の挨拶にはじまり、仁田所長の挨拶と続いた。
 仁田所長は横浜地方裁判所の新庁舎完成を引き合いに出され、「ソフトも充実させていかなければならない」との表現で、裁判実務の充実に対する決意を述べられた。
 また、東京に近いが東京とは一定の距離があり、冷静に物事を考えることができる「横浜の距離」を大切にしたいとの言葉もいただいた。ただし、プロ野球は阪神タイガースのファンとのこと。
 仁田所長の挨拶に続き、池田忠正常議員会議長による乾杯の発声があり、暫しの歓談の後、仁田所長の同期(一八期)である長谷川昇会員、鈴木繁次会員からの歓迎の挨拶があり、小島周一副会長の挨拶をもって中締めとなった。
 四八名という多数の会員が出席し、大いに盛り上がったが、同時に当会らしいアットホームな歓迎会であり、仁田所長に当会の雰囲気を知っていただける会となったのではないか。
(狩倉 博之)

山ゆり
 修習生の最後、二回試験が終わってから、一人で三週間ほどアメリカを旅行した
ロスアンゼルスから入り、レンタカーを借りた。ホテルの予約は取らず、行き先も決めないまま出発した。ロス近郊の観光地を一通り回った後、メキシコのティファナという国境沿いの街に泊まった。そして、アメリカに戻りいくつかの小さな街を見て、グランドキャニオンに行った。ティファナでは、日本人の大学生と意気投合し、一緒に飲み屋を回った。ラスベガスに向かう途中では、レンタカーがオイルを吹き、砂漠の真ん中に取り残されてしまった
この旅行では、観光地よりも、小さな街の景色、砂漠の乾いた風の感触、ティファナの物乞い、オンボロのモーテルなどが印象に残った
旅行は心に栄養を与えてくれる。大自然を前に、自分がいかにちっぽけな存在かを実感し、見知らぬ地で人の温かさに気がつく。人生で一番ゆっくりとものごとを感じ、また、考えることができるのは、一人で旅行をしている時ではないだろうか
仕事に追われ、忙しい日々を過ごしていると、時々、自分の現在地が分からなくなることがある。自分がどこにいるのか、またどこに行こうとしているのか。時々この旅行を思い出して、リセットした感覚を取り戻す
弁護士は、紛争の火中で仕事をしている。携わる関係者も、ピリピリとしている人が多い。けれど、弁護士が一緒にいらいらしはじめたら、冷静な処理はできない。それどころか、関係者のストレスを増長させてしまい、紛争を悪い方向にも導きかねない
弁護士は自分自身の心の手入れが必要だろう。などと甘い言い訳を考えては長い休みがほしいと思う今日この頃だったりする。
(伴 広樹)

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