横浜弁護士会新聞

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2002年12月号(4)

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家庭的な横浜弁護士会へようこそ 新入会員歓迎会
 平成一四年度横浜弁護士会新入会員歓迎会が一〇月二一日午後六時から中華街の華勝楼において八九名の会員(内新入会員三六名)の出席を得て開催された。
 池田忠正会長の「家庭的な会へようこそ」との歓迎の挨拶、常議員会箕山洋二議長の「おめでとうございます」との乾杯の発声で、和やかに歓迎会が始まった。
 暫くの歓談の後、新入会員それぞれ個性の感じられる挨拶、司会者の特権を利用しての協同組合への勧誘、新々のビリヤード部・ユニホームを着ての熱の入った野球部・ワールドカップで一気に知名度の上がったサッカー部・初心者に優しいとのテニス部・最近漫画やアニメで人気の囲碁部・厳しい練習のない(!?)スキー部・なぜか野球部の勧誘をする美術同好会(キャンバスアバウト)の各代表者による個性豊かな勧誘、総合改革委員会の若手委員からこれからの弁護士会のあり方を新入会員の方々にも一緒に考えて欲しいとのちょっぴり真面目な話の後、青木副会長の挨拶により中締めとなった。
 朝から降り続いていた雨も新入会員の熱気におされてかいつしかあがり、新入会員を含めた参加者らは、更にこれからの鋭気を養うためか、三々五々街の中へ消えていった。

気象庁が雨だといえば雨? 晴を晴とするのは市民の監視
ふくしま発 日弁連人権擁護大会
 一〇月一〇日、一一日、福島県郡山市において、日弁連人権擁護大会が開催された。一〇日のシンポジウムのテーマは、第一分科会「だいじょうぶ?日本の警察いま市民が求める改革とは」、第二分科会「プライバシーがなくなる日−国民共通番号制とネットワーク社会」、第三分科会「うつくしまから考える豊かな水辺環境」であった。いずれも興味深いテーマだったが、第一分科会は森卓爾会員が実行委員会副委員長、第二分科会は森田明会員がパネリストだったので、この二つの分科会に出席した。
 第一分科会では、警察の不祥事の実態と問題点が明らかにされ、市民が監視する手段である情報公開請求による、開示・不開示資料の分析結果が報告された。その中で紹介された神奈川県警の盗聴事件についての県警幹部の「国も県も全面否認なのに、何も話せるわけがないじゃないか。それが組織というものだ。…晴れてたって気象庁が雨といえば雨なんだ。そして何年かたってその日の天気を調べてみたとする。その日は雨だったということが真実になるんだよ」という言葉に恐怖感を覚えた。何年たっても、晴れを晴れとするのは、市民の監視なのだということを再確認した。
 第二分科会の住基ネットのパネルディスカッションでは、住基ネットのコンピュータセキュリティの問題点やプライバシー侵害の危険性が明らかにされた。仮にセキュリティが万全でも、プライバシーは護れないことがよく判った。
 翌一一日の会議では、「自己情報コントロール権を情報主権として確立するための宣言」「有事法制三法案の廃案を求める決議」「司法アクセスを阻害する弁護士報酬の敗訴者負担に反対する決議」「湿地保全・再生法の制定を求める決議」が、すべてほぼ満場一致で採択された。期待に反して、激しい討論や絶妙なヤジはなかった。
(副会長 

私の修習日記
依頼者へのサービス第一
第56期司法修習生 宮原 一東
 「お客さんの満足を考えたら、お客さんを待たせるわけにはいかないじゃないか。」「だって君、自分が癌だとして、医者が治療方針を三か月も教えてくれなければどう思う?」「三日で教えてくれればそちらに行くんじゃない?」
 お昼を食べている間に、依頼者に電話をかけ終えた立川先生が矢継ぎ早にこうおっしゃった。
 私は、現在関内にある立川法律事務所で、弁護修習に励んでいる。
 立川先生は第一に依頼者の満足を考えて行動されている。
 依頼者が不安になって「先生、至急連絡ください。」といえば、弁護士からみれば急いで動かなくても問題ないような案件でも、急いで依頼者に連絡を取られている。
 弁護士からみれば、大したことではなくても、依頼者からすれば人生の一大事なのだ。
 もちろん、依頼者へのサービスを第一に考えていたら、依頼者は満足し、結果としては依頼者の数も増える。
 そうすれば必然的に立川先生には昼ご飯をゆっくり食べる時間もない。夜も帰宅できる時間は遅くなる。
 依頼者へのサービス第一というのも「言うは易く行うは難し」である。
 立川事務所にいるとイソ弁の先生方もいつも忙しそうに働いておられる。土日もあってないようなものらしい。
 しかし、それでもイソ弁の先生方はどなたも音を上げない。
 各先生方が優秀と言うこともあるし、仕事にどん欲に取り込もうという意欲があるからともいえるが、それだけではないようだ。
 何度かイソ弁の先生と夜お酒を飲んだことがあるが、どのイソ弁の先生も立川先生の仕事ぶりを尊敬しているし、困っている依頼者を助けたいという情熱には頭が下がるとおっしゃっていた。
 また、立川先生がいかにイソ弁や事務の方に配慮されているかもわかる。
 このような立川先生の魅力や優しさにイソ弁も惚れ込んでいるのであろう。
 私は弁護士志望だが、将来どのような弁護士になろうかはっきりとは決めていない。だが、弁護士というものはなるよりもなった後の方が精進が必要だなということは強く感じた。
 将来どのような弁護士になるにせよ、私も立川先生のような依頼者や、周りの人間に優しい魅力的な弁護士になりたいと考えている。
(指導担当:立川正雄会員)

合同就職説明会に全国から67名が参加−予想以上の高人気−
 一〇月一九日午後三時から、五六期司法修習生に対する合同就職説明会が、当会会館五階で開催された。
 全国各地から六七名の修習生が参加した。登録したい弁護士会として当会の人気が高いことに驚かされた。
 ただ、予想を超える人数だったことと、採用希望事務所が一四事務所だったために、修習生には十分な面談の時間が無かったことが残念であった。
 午後五時三〇分からは、中華街で懇親会が開催された。
 懇親会では二〇分ごとに各テーブルを弁護士が移動する方式を採ったために、ここではある程度弁護士と修習生との会話ができたようだ。
 修習生からは、横浜では「クチコミ」で就職が決まるという例が多いと聞くが本当かという質問もあった。
 これからは、採用を希望している事務所の殆どが積極的にこの合同就職説明会を利用して採用を決めるということになっていって欲しい。

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