横浜弁護士会新聞

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2002年6月号(4)

 
私の修習日記
そんな毎日
第55期修習生 井上 じゅん
 四月五日金曜日。初めて接見に同行する。不謹慎ながら「二時間ドラマみたいだな」などと思ったりする。そこで先生が私を被告人に紹介して曰く「修習生には守秘義務というのがあってね、この人は、たとえ拷問にかけられてもここで話したことを他に喋ったりしませんから、安心してください」とのこと。守秘義務について被告人にも分かりやすく、かつ非常に端的に伝えられたなあ、と感心。であるから、私は今、じゃんけんに負けたばかりに顔写真付でこんな原稿を書かされるという拷問を受けているが、めったなことを書くわけにはいかない。従って、この原稿が具体性に欠けた面白くないものであっても、それは守秘義務のせいである。
 四月一〇日水曜日。先生は大変忙しい方だが、この日のスケジュールは特に、熱海簡裁と東京地裁で法廷というタイトなもの。私は熱海に簡裁があることすら知らなかった。なにせ熱海であるから、「宇奈月温泉事件」とか「鷹の湯温泉権事件」みたいな事件がゴロゴロしていると面白いのだが、かかっていたのはクレサラ事件だった。この日は新幹線を筆頭にさながら乗り物乗り放題デーの様相を呈していたが、感想は(1)新幹線は速い(2)「こだま」はなかなか来ない(3)乗り物に乗り続けると疲れる。修習生は横でぼんやりしていればいいので(いいのか?)まだしも、先生は訴訟活動もしなければならないので、そのご苦労のほどがしのばれる。
 四月二二日月曜日。かなり長く続いている損害賠償請求事件の最終準備書面の起案をいただき、先生と事務所を出たのは八時半頃となった(真面目に修習していることもアピールしておかなくては)。しかし先生は、急遽の電話を受けさらにこれから川崎の依頼者宅に向かうとのこと。先生は「私はワーカホリックですから」などと謙遜されるが、依頼者を大事にするその姿勢は、私が弁護士になっても是非見習いたいものだと感服した。
 そんな弁護修習の毎日である。
(指導担当 黒木泰夫会員)

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訃報
お悔やみ申し上げます
杉山保三 会員
平成一四年五月七日ご逝去
享年七八歳
大正一三年三月一〇日生
昭和二八年四月七日当会入会

お悔やみ申し上げます
豊島昭夫 会員
平成一四年六月三日ご逝去
享年七二歳
昭和四年八月二九日生
昭和四一年一二月二八日当会入会

編集後記
 六月はワールドカップ一色となりました。日頃サッカーに興味のない家内が、小学生の子供と一緒になってテレビの前で興奮して応援している姿を見ると、「日の丸」の力は偉大だと改めて感心させられます。ある弁護士は、仕事の予定を入れる前に、訟廷日誌に全試合の日程を書き入れ、またある弁護士は、試合の観戦のためにうっかり入れてしまった接客の時間をずらしたといいます。どうやら愛国心というのは未だ健在のようです。一方、自分はというと、インターネットでチケットの申込みを一次販売のときから試みていますが、未だに申込み画面にすら辿り着けません。試合は目の前で行われているのに、これぞ正にアクセス障害。こじつけ気味ですが、やはりアクセスを円滑にするのは、何につけても必要だと感じている今日この頃です。
デスク 飯田 直久   一面 澤田 久代   二面 両角 幸治
須山 園子
      三面 畑中 隆爾   四面 佐藤  裕

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