横浜弁護士会新聞

back

2003年12月号(4)

 
新人弁護士奮闘記
日々鍛錬
 弁護士になって1年間、無我夢中で目の前の事件に取り組んできたが、振り返ってみれば、思い通りの結果にならず、悔しい思いをしたこともあった。
 私が初めて担当した国選事件は、覚せい剤の単純な自己使用の事案であった。前科は5年以上前に懲役3月、執行猶予3年の判決を受けた道交法違反のみであり、被告人は自ら警察署に出頭し、犯行のすべてを率直に自供していた。記録を読んだ私は「おそらく執行猶予がつく事案であろう」と高を括っていた。しかし、被告人質問の際「何故、執行猶予中に覚せい剤を使用したのか!」との裁判官の厳しい声が響いた。確かに被告人の供述調書には約3年前から覚せい剤を使用したとの記載があり、これによれば前科の執行猶予期間が終了する間際に覚せい剤を使用したことになっていた。果たして判決は、懲役10月の実刑判決であった。「しょうがないですよ。自分が悪いんですから」と被告人は笑っていたが、見通しを外した私は内心忸怩たる思いであった。
 「弁護士は、生の事件自体が勉強材料である」これは修習時代の弁護教官がおっしゃっていた言葉である。この言葉を肝に銘じ、これからも鍛錬したいと思っている。

若手弁護士からざっくばらんな話 〜若手弁護士と修習生の懇親会〜
 10月30日、57期C班修習生を対象に、若手弁護士との懇談会が行われた。ここでいう「若手」とは登録して5年以内の弁護士。比較的修習生と期が近い若手弁護士の実態や独立の経緯などを話してもらう企画である。
 従来は昼の時間帯に、当会会館においてパネルディスカッション形式で行われていたが、修習期間の短縮に伴い、今年からは懇親会の形式をとることになった。
 修習生数名と若手弁護士1名が会場のテーブルに分かれ、また全てのテーブルを若手弁護士5名が順番に回るようにしたため、これまでよりもざっくばらんに話をすることができたと好評であった。

私の修習日記
法曹界のIT化
第57期司法修習生 
 私は7月から3か月、山本安志法律事務所で修習させて頂きました。3か月間とはいえ多様な事件を直に見る事ができ、大変有意義な修習となりました。
 印象深い事件も多々ありましたが、山本事務所ではPCを有効活用し効率的に仕事をされていることに驚きました。一人で何十件も仕事を抱え同時進行で処理しなければならない弁護士にとって、如何に効率よく仕事ができるかは大問題です。市販のソフトを事務所にとって使い易くカスタマイズして使ったり、複数いる弁護士のスケジュール管理にグループウェアを導入したり(弁護士の手帳を事務員さんが書き取る手間も省けます)と、山本事務所では人的資源を効率的に活用する為に様々な工夫がされていました。
 このIT化は、以上の様な従来の業務の効率化だけでなく今後の法曹界自体の体制も変えていくかもしれません。
 山本先生が韓国法曹界のIT化を視察に行かれるというので、私も調べてみました。韓国では現在弁護士の約20パーセントがホームページを持ち(今後も増加する予想)、メールによる法律相談(返信に要する時間で金額に差)から、弁護士の逆オークション(依頼者が費用等の条件を定め、弁護士がこれに応じて入札し、依頼者の希望条件を満たした弁護士が受任する)まであります。これにより法律相談者が相談の為に事務所まで出向く必要がなくなり、弁護士を捜し回る手間も省けます。
 今後日本でも毎年3000人弱の弁護士が誕生するようになると、韓国の様にIT化した法律事務所が現れるかもしれません。実際に会って話さなければ深い法律相談はできない、ウイルス等の対策を万全にしなければならない等、問題は多くありそうですが、市民が利用し易い法律事務所という観点からはIT化は一つの有効な手段なのではないでしょうか。
 この3か月間の弁護修習は、広い視野を持ち法曹界の展望を考える機会ともなりました。
(指導担当 山本安志会員)

日弁連「裁判員」ドラマ TVKで放送!! 12月26日午後7時〜8時45分
 石坂浩二主演、左時枝、宇都宮雅代、岩崎ひろみほか出演のドラマ「裁判員−決めるのはあなた」が、関東で初めてテレビ神奈川で放映されることが決定した。
 市川森一脚本、近藤晋プロデュースによるこのドラマは、「裁判員制度」がわかりやすく描かれた力作である。題名の堅いイメージとは異なり思わず画面に引き込まれてしまう。
 放映は年末の金曜日のゴールデンタイムなので、家族でゆっくりと楽しんで頂きたい。
 なお、当日の放送では、11月22日当会相模原支部での上映会の取材VTRも要約して解説される予定である。

いろいろな相談にお応えします。
横浜弁護士会総合法律相談センター
・相談方法  面接相談(電話で予約)
・相談料金  1回45分以内 7,500円(消費税別途)
[本部]
・相談時間/ 13:15〜16:15
・予約受付/ 10:00〜12:00
13:00〜16:00
・相 談 日 / 月〜金曜日
(045)211-7700
横浜市中区日本大通9番地
横浜弁護士会館
[小田原法律相談所]
・相談時間/ 13:00〜16:00
・予約受付/ 10:00〜12:00
13:00〜17:00
・相 談 日 / 月〜金曜日
(0465)24-0017
小田原市栄町1−2−38(ハローズビル2F)
JR小田原駅から徒歩1分
★多重債務相談センター★
(045)211−7700
・相談時間/ 9:45〜11:45
・相談料金/ 5,000円(30分以内)
※消費税別途

編集後記
今月号から、新メンバーでの発行となりました。
 来年、横浜弁新聞は、第200号を迎えます。そろそろ新しいスタイルに変える時期かもしれません。
デスク 1面担当 勝俣 豪 2面担当 市川統子
5面担当 常磐重雄 6面担当 二川裕之

▲ページTOPへ
戻る
内容一覧へ