横浜弁護士会新聞

2008年5月号  −1− 目次


会員数1000人時代の顔として 武井共夫新会長に聞く
─会長就任おめでとうございます。現在の心境をお聞かせください
 会長として多くの方とご挨拶を交わす中で、期待の大きさと責任の重さを痛感しています。
 
─今年度の執行部はどのようなことに取り組もうとお考えですか
 行事として、関弁連定期大会・シンポジウムと関東十県会50周年記念行事が横浜で開催されますし、いわゆる21年問題の裁判員制度の運用開始、および被疑者国選制度の拡充に向けて待ったなしの対応、準備が必要です。
 また当会は、今年度中に会員数が千人を超える大規模な単位会として着実に力をつけてきているのですから、今後は、そのような会の活動を県民に知ってもらうこと、県民の声を聞き、ニーズを汲み上げることを通じて、県民の頼りになる弁護士会を目指さなければならないと思います。そのために、当会のホームページの内容を充実させること、当会主催の法律相談において相談内容に精通した弁護士が対応できるようにすること等を考えています。
 
─県民に向けての情報発信という意味では武井会長は正にうってつけですね
 若い頃に知り合った記者の人たちがそれぞれ責任ある地位に就かれていて、そのような人たちから当会の活動を取り上げたいという声を聞いています。当会としても、会長声明や当会の行事などをもっとマスメディアに取り上げてもらって県民にアピールしたいと思います。そのために可能な限り私の個人的な人脈を活用することは勿論ですが、会としてもホームページの充実という面で発足したばかりのIT委員会に期待していますし、執行部としてもマスメディアへの対応をしっかりと行っていきたいと思います。
 
─今年度執行部の特徴は何ですか
 仕事師集団です。目配りに長け、会務経験豊富で、迅速かつ緻密な実務的処理のできる人たちが支部・本部の枠を超えてバランスよく集まってくれました。
 
─将来の弁護士・弁護士会像についてお聞かせください
 弁護士数の増加とともに伝統的な弁護士像は変わらざるを得ません。任期付公務員、企業内弁護士等さまざまな分野に弁護士が進出していくことになるでしょう。
 弁護士会としても若手会員の増加に対応する必要があります。特に、修習期間が短縮され前期修習が廃止されるという状況では、ボス弁がイソ弁を指導するという伝統的な方法だけでは足りず、法律相談から受任、事件処理の過程において弁護士会がオン・ザ・ジョブ・トレーニングをサポートする必要があると思います。そして、若手会員の声を聞きつつ、伝統を語り継いで、皆で支える弁護士会にしていきたいと思います。
 
─趣味の話をお聞かせください
 武の道を志す私の趣味は太極拳と指圧です。武の道と指圧の関係等については、「自由と正義」5月号に一筆啓上しましたので、そちらをご参照ください。
 
─県民へのメッセージを
 当会は今年度中に会員数が千人を超える見込みであり、着実に力をつけつつあります。県民の皆様から「県民の駆け込み寺」として頼りにしていただける弁護士会を目指します。
 
─最後に会員に対して一言
 県民の声、ニーズを受けとめて、当会と一緒に進んで行きましょう。

新理事者就任披露懇親会
 4月1日、ホテルニューグランドペリー来航の間において、当会の新理事者就任披露懇親会が開催された。
 来賓紹介の後、昨年度の理事者を代表して山本一行前会長から当会10の決意策定等の昨年度の活動を振り返りながら退任の挨拶がなされた。
 引き続き新理事者が紹介され、代表して武井共夫新会長から就任の挨拶がなされた。武井新会長は、今年度中に会員数が千人を超えるであろう大規模会である当会の役割として、当会の活動を広く県民に知らせるとともに県民の声を汲み上げることを挙げ、県民とともに歩んでいくとの基本姿勢を表明した。具体的な活動について、裁判員制度、被疑者国選制度等の司法改革や横浜での開催が予定されている関弁連定期大会、関東十県会50周年記念行事等に向けて、広い視野をもって目前の課題を実行していくとの決意を述べた。
 その後、安倍嘉人横浜地方裁判所所長、山恒横浜家庭裁判所所長、羽田愼司神奈川県副知事、阿部守一横浜市副市長からそれぞれ祝辞をいただき、渡一弘横浜地方検察庁検事正の乾杯の音頭で懇親会に入った。
 最後は新理事者全員が出席者を見送り、懇親会は例年どおり盛況のうちに幕を閉じた。

新任理事者就任披露懇親会 来賓の方々
(順不同・敬称略)
横浜地方裁判所所長 安倍 嘉人
横浜家庭裁判所所長
横浜地方検察庁検事正
神奈川民事調停協会連合会会長 池田 忠正
神奈川家事調停協会連合会会長 大久保 博
横浜検察審査協会副会長 井上 淳順
日本司法支援センター神奈川地方事務所所長 須須木永一
衆議院議員 池田 元久
衆議院議員 岩國 哲人
衆議院議員 上田  勇
衆議院議員 小此木八郎
衆議院議員 亀井善太郎
衆議院議員 坂井  学
衆議院議員 志位 和夫
衆議院議員 菅  義偉
衆議院議員 鈴木 馨祐
衆議院議員 谷口 和史
衆議院議員 林   潤
衆議院議員 古屋 範子
衆議院議員 松本  純
衆議院議員 山際大志郎
衆議院議員 笠  浩史
参議院議員 浅尾慶一郎
参議院議員 千葉 景子
参議院議員 牧山ひろえ
参議院議員 水戸 将史
神奈川県 副知事  羽田 愼司
神奈川県議会議長  松田 良昭
自由民主党神奈川県議会議員団 団長 田島 信二
民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団 団長 手塚悌次郎
公明党神奈川県議会議員団 団長 藤井 深介
横浜市副市長 阿部 守一
横浜市市民活力推進局 広報相談サービス部長 小池 恭一
茅ヶ崎市広報広聴課長 鈴木 慎一
横浜地方裁判所委員会委員横浜商工会議所副会頭 後藤ヨシ子
横浜商工会議所総務部長 古田 正一
横浜家庭裁判所委員会委員 山上  晃
神奈川県臨床心理士会会長 高木 秀明
社団法人日本建築家協会関東甲信越支部JIA神奈川元代表 金子 修司
社団法人神奈川県不動産鑑定士協会会長 中津川 治
社団法人神奈川県建築士会会長 藤田  武
社団法人神奈川県建築士事務所協会会長 上原 伸一
社団法人神奈川県社会福祉士会会長 本多 洋実
社団法人神奈川県社会福祉士会事務局長 高島さち子
社会福祉法人横浜市社会福祉協議会会長 齋藤 史郎
神奈川県司法書士会会長 加藤 俊明
神奈川県社会保険労務士会会長 大山 昭久
神奈川県土地家屋調査士会会長 関  延之
神奈川県土地家屋調査士会 
境界問題相談センターかながわ 運営委員長
馬渡 正光
東京地方税理士会会長 朝倉 文彦
日本公認会計士協会神奈川県会会長 戸張  実
神奈川県消費者団体連絡会事務局長 毛内 良一
社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会 
かながわ権利擁護相談センター「あしすと」所長
かながわ福祉サービス運営適正化委員会事務局長
宮本 弘文
認定NPO法人神奈川被害者支援センター 副理事長 武内 大徳
財団法人中小企業災害補償共済福祉財団専務理事 渡貫 伸二
財団法人中小企業災害補償共済福祉財団神奈川支局長 大里 温也
神奈川県人権擁護委員連合会会長 坂田 清一
神奈川県労働組合総連合議長 片野 憲二
日本労働組合総連合神奈川県連合会会長 白石 俊雄
テレビ神奈川報道部長
横浜地方裁判所委員会委員
野口 宏幸
読売新聞東京本社横浜支局長 荒川 隆史
神奈川新聞社取締役編集局長 加藤  廉
法律新聞社編集部長 河野 真樹
日本経済新聞社横浜支局長 土屋 直也
朝日新聞社横浜総局員 二階堂友紀
共同通信社横浜支局長 若林 邦生
横浜市立大学脳神経外科教授
横浜地方裁判所委員会委員
山本 勇夫
横浜弁護士会資格審査会 委員
横浜国立大学 法曹実務専攻長
横浜国立大学法科大学院 国際経済法学系委員長 池田 龍彦
関東学院大学法科大学院 
法務横浜弁護士会綱紀委員会 委員 研究科長
松原  哲
関東学院大学法科大学院 法務研究科実務法学専攻主任 村田 輝夫
桐蔭横浜大学法科大学院 法務研究科長 三宅 弘人
神奈川大学法科大学院法務研究科委員長 丸山  茂

山ゆり
 私は20年以上前から、神宮球場をホームにしている某球団のファンで、時間があれば球場に足を運んでいる。普段の私の様子からは想像がつかないらしいが、開場前から列に並んで応援団の近くの席を確保し、試合中はメガホンを叩きながら応援歌を叫んでいる。しばし仕事のことを忘れられる貴重な時間である
 この球団、毎年下馬評が低いが、今年は(も?)主力が抜けたこともあって、最下位予想が多い。しかし、現有戦力で何ができるかを把握し、相手を緻密に分析して徹底的に弱点を攻めることで(少なくとも私がこの原稿を書いている時点では)予想を覆す戦いをしている
 弁護士の仕事にとって分析と把握は当然のことと思われるが、表面的な武器を比較しているだけでは、気が付かないことも多くある。幾度となく様々な観点から分析と把握を繰り返すことで、当初は思いもかけなかった活路が見出せたことも一度や二度ではない 柏餅
 「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」という言葉があるが、事件の種類を問わず、分析と把握を怠らないよう肝に銘じたい。そして、自分への御褒美として今年の秋には新監督の胴上げを見たいものである。
(久保田 辰)

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