横浜弁護士会新聞

2010年4月号  −1− 目次 

『職務上の氏名』明文化される
 2月24日、当会会館5階大会議室において臨時総会が開催された。弁護士が職務上の氏名を使用する場合に関する当会会則及び会規の各改正や、本年度から開始された会務に関するポイント制度に関する不服申立制度の新設その他の議案が審議され、全ての議案が賛成多数で可決・承認された。
第1号議案他
横浜弁護士会会則 一部改正の件他
 これらは、会則と会規を改正するものであり、議案数が全部で10を上回るものであった。渡辺副会長から、平成20年末に、日弁連で、戸籍上の氏名とは異なる職務上の氏名の使用を可能とする制度の導入が決定されたことに従い、当会でも関連する会則や会規の改正が必要となったとの提案理由が説明された。
 これらの議案に対しては、いかなる場合に職務上の氏名を使用できるのか、例えば弁護士会が会員の権利義務に関わる権限を行使する場合等も戸籍上の氏名を使用しなくてもよいことになるのか等の質問がなされた。これに対し、調査室の影山会員から、会内での会務活動などでは職務上の氏名でよいが、対外的関係では職務上の氏名のみではできない場合があり、各活動内容に鑑みて個々に判断すべきと考えられるとの回答がなされた。
 各議案は、それぞれ圧倒的賛成多数ないし全員一致により可決承認された。
第12号議案他
会員の公益活動及び委員会活動等に関する会規一部改正の件
 阿部副会長から提案理由が次のように説明された。当会では、公益活動及び委員会活動等につき、会員間の負担の公平を図るため、各活動参加の評価ポイントを定め、一定ポイントに達しない会員については分担金の納付を求める制度が、今年度から実施されている。この制度は、分担金の負担、さらに場合により未納者の氏名の公表という不利益を伴うものであるが、これに関する不服申立制度が未整備であった。
 そこで、まず会長が判断する「異議申立て」の制度によって判断が容易な事案を処理し、これによる決定に不服がある場合には、常議員会の決議による「不服申立て」の制度を設けた。
 この議案は、圧倒的賛成多数にて可決承認された。
 他にも、裁判所の処置請求に対する取扱会規一部改正の件や災害復興の支援等に関する会規一部改正の件等の議案が、圧倒的賛成多数ないし全員一致により可決承認された。
 当会会員数が1100を上回るにもかかわらず、本臨時総会の出席人数は多いときでも100人前後であり、臨時総会において会員の重要な権利義務に関わる事項について議論及び決定がなされることを考えれば、より多くの会員の出席が望まれるところである。

弁護士への注文さまざま 愛川町・清川村、両議会議員との懇談会
 2月12日、愛川町役場において、愛川町議会及び清川村議会の両議会の議員との懇談会が開催された。当会からは、岡部光平会長、小沢靖志副会長をはじめ、地域司法計画委員会から八名の委員が参加した。
 この市町村議会議員との懇談会は、平成17年から県内各所で実施されており、今回が14回目である。支部所在地、簡裁所在地と続き、一昨年から裁判所がない市町村に出向いて懇談を行っている。住民の代表である市町村議会議員を通じて、利用者がどのような不便を感じているか生の声を聞き、県内の司法の問題点を洗い出すことなどが目的である。
 これまでは、身近なはずの簡裁で破産や離婚・相続の問題を扱っていない不便さや、弁護士へのアクセスの方法や弁護士費用についての意見や質問が寄せられることが多かった。
 今回は、まず当会から、法律相談センターや法テラス等の紹介をし、最寄りの厚木簡裁の問題等を簡裁判事数や事件数を引用しながら紹介した。これに対し、参加した議員の中からは、成年後見制度を利用するのに管轄が小田原では遠くて大変、弁護士に相談したくても費用が心配、弁護士の得意分野を明確にする方法はないのか、などといった意見が出された。
 懇談会を重ねるにつれ、まだまだ、県内にも弁護士を含めた司法へのアクセス障害があることや、弁護士の費用や得意分野等、利用者が安心して司法を利用するための情報が不足していることを痛感する。
(地域司法計画委員会副委員長(当時)浦田 修志)

山ゆり
 今年も野球の季節が始まった。プロ野球のオープン戦も面白いが、私は選抜高校野球を楽しみにしている。近年、選抜では神奈川県勢が活躍しており、今年は、県勢としては一二三(ひふみ)投手を擁する東海大相模高校が出場する
もともと神奈川県は高校の数が多い上、これまで多くのプロ野球選手を輩出してきた有名校がいくつも存在するため競争が激しく、かつては「神奈川を制するものは〜」などといわれることも多かった
しかし最近は少し事情が変わってきているようである。少子化や推薦入試の拡大の影響か、スポーツに力を入れる学校が増加し、大学付属高校の台頭や古豪の復活が相次ぐなど、有力選手が分散化する傾向にある。これに加え、近年は野球理論やトレーニング理論も発達しており、今では多くのチームや選手たちにとって甲子園は手の届きうるところにあるのかもしれない
学生野球は教育の一環であるからこれは好ましいことなのだと思う。一野球ファンとしてはどの学校が出場しても地元の学校を応援する気持ちに変わりはない桜
聞くところによれば東海大相模高校は優勝候補らしい。携帯ラジオの手放せない日々が続きそうである。
(風間 靖教)

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