ひきこもってみたものの...｜神奈川県弁護士会

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ひきこもってみたものの...

　筆者は運動好きである。ただし、名乗るほどではない。

　毎週末は当会野球部で白球を追いかけ、平日も暇を見つけてはジムで筋トレやランニングに勤しんでいた。が、このコロナ禍である。

　緊急事態宣言が解除されていないこのコラムの執筆時点で、野球部の活動は暫定的に休止となり、通っていたジムも閉鎖されている。
　おまけに、筆者が在籍している事務所も原則リモートワークとなり、外に出る機会すら制限されるようになってしまった。

　特別アウトドア派というわけではないが、一日中自宅に引きこもる生活を続けていると、曜日感覚がなくなり、声の出し方も忘れそうになり、気が滅入るばかりである。
　限界を感じた筆者は重い腰を上げることにした。

　人通りの少ない夜間、まずは自宅周辺を５キロほどランニングをすることにした。
　中高の部活時代、あれほど嫌いであったランニングも、コロナ禍で外出の機会がめっきり減った今では思いのほか心地よく感じる。

　調子に乗った筆者は、ランニングに加えて、自宅近くの公園で筋トレもすることにした。
　鉄棒だって工夫次第で立派な筋トレ道具になる。
　人気のない夜の公園でハアハアと息を切らしながら筋トレに勤しむ姿は完全に不審者であるが、気にしない。

　更に調子に乗った筆者は、更に暴挙に出た。
　夜の公園で素振りもすることにしたのである。
　人通りの少ない住宅街を歩きながらバットを持って公園に向かう姿は不審者どころの騒ぎではない。
　しかし、勢いに乗っている筆者はひるまない。

　インコースのボールを引っ張るイメージで、アウトコースのボールを流すイメージで、そんなことを頭の中で考えながら一心不乱にバットを振る。
　中高の部活時代よりもよっぽど熱心で、我ながらあきれてしまうが、だんだんそんなことも気にならなくなり、まるでゾーンに入ったかのように振り続ける。

　そういえば、最近自宅周辺をパトロールしている警官を見かけることが増えたのは気のせいであろうか。
　そろそろ職務質問の要件を復習しておこうと思う。

　早くコロナが終息して、日常に戻れる日が早く来ることを願うばかりである。

筆者御用達（？）の公園

筆者愛用の素振り用バット

こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です