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ホテルのビュッフェで滑って転倒し怪我をした |
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2025年10月22日更新その他
夏に家族でホテルに宿泊しましたが、ビュッフェ形式で朝食をとる際に床が水で濡れていたために転倒し、足を負傷してしまいました。ホテル側に治療費等の損害賠償を請求することができるのでしょうか。
ホテルや飲食店の経営者には、利用客が安全に過ごせるように配慮する「安全配慮義務」があります。特にビュッフェ形式では、飲み物やスープがこぼれて床が濡れる危険が容易に予想できるため、スタッフは定期的に床の状態を確認し、速やかに清掃する必要があります。
判例上も、危険が予測しやすい状況(雨の日の滑りやすい床、野菜売場の水滴など)では、店舗側の責任が認められやすくなりますが、危険が予測しにくい状況(客が靴を拭かず入店した雪の日、死角にあった落下物など)では、店舗側の責任が否定されることもあります。
本件に類似した事案では、「床が濡れていた事実」と「転倒との因果関係」が認められ、ホテルの損害賠償責任が肯定された例があります。ただし、利用客にも足元を注意しなかったなどの過失があれば、過失相殺により賠償額が減額されることがあります
損害賠償請求をする場合は、事故当時の状況を示す証拠が重要です。具体的には、床の濡れ具合や周囲の状況を撮影した写真、目撃者やホテル従業員の証言、医師の診断書などが有力な証拠となり、事故発生場所、また、時間帯、混雑状況、床の材質なども判断材料となります。まずは証拠を確保して弁護士に相談することをお勧めします。
関連情報
回答者情報
弁護士名 | 杉村 文規 |
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事務所名 | 杉村法律事務所 |
事務所住所 | 〒231-0014 横浜市中区常磐町1-1宮下ビル5階 |
TEL | 045-222-3061 |
こちらに記載の事務所情報等は執筆当時の情報です