叔母の願い

2023年11月24日松本　圭以弁護士

　いわゆる「親バカ」ならぬ「叔母バカ」です。
甥が生まれたのは、私が法科大学院生のときです。
幸運にも帰省中だったため（姉は里帰り出産でした。）、生後０日の甥と対面を果たすことができたのですが、しわくちゃで、まだ人間とも思えない甥に、この世にこんなに可愛い生き物がいるのかと思ったほどです。甥の写真で一杯になったスマホのアルバムを開いては、可愛い甥に癒される日々です。
甥も、小さいうちは、遊びに行くと「けいちゃん、けいちゃん」と嬉しそうにしてくれて、別れるときは「帰らないで」と涙を見せ、その夜には「また早く遊びに来てね」と電話をくれるほどでした。あぁ、なんて可愛いかったんだろう・・・
ですが、そんな甥ももう小学校高学年。どんどん大きくなり、気づけば「けいちゃん」と呼んでくれることも少なくなり、叔母はさみしさを感じていました。

　そんななか、久しぶりに会うと、そこには、夜な夜なポケモンをする甥の姿が！
これはもうやるしかない。スイッチとやらを買いましょう。この歳にして初めてポケモンの世界に足を踏み入れました。
その後は、甥のためにせっせとポケモン採集に励み、専門用語をネットで調べ、YouTubeで勉強の毎日。こんなに必死に勉強したのは、司法試験受験生以来でしょうか。
その甲斐あって、次の休みには、甥と楽しいポケモン時間を過ごすことができました。

　ですが、時が流れるのは早いのですね、市場にはすぐに新たなポケモンソフトがでているではありませんか。
え？次はバイオレットとスカーレット？バイオレットを買ったの？じゃあ私はスカーレットねと、さっそく購入し、再びせっせと採集活動に励むも、なんだかポケモン、どんどん難しくなってませんか？同じ場所をぐるぐるしてしまい、一向に進めず、クリアできそうにない・・・
ということで、残念ながらゲーム音痴（方向音痴？）の叔母は、これ以上甥についていくことはできなそうです。せっかくスイッチ買ったんだけどなぁ。

　甥よ、早くポケモンを卒業してね。そして、今度はもう少し叔母に易しいものにはまってねと願うばかりです。

甥の机に飾られたポケモン

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