読書会のすすめ

2025年06月20日小林　実穂弁護士

　誰もいないところでじっと本を読んでいて、通りがかった人を驚かせては「そんなに暗いところで本ばかり読んでいたら目が悪くなるよ」と言われる子どもでした。
　今も変わらず、休日はいくらでも一人で本を読んでいられるのですが、せっかくなので最近、読書会に参加するようになりました。

　読書会は、何人かで集まって書籍に関する特定のテーマで話し合う集まりです。課題本が設定されていて全員が同じ本を読んできたうえで感想を話し合う形式のものもあれば、特定のテーマなどに基づいて自分の選んだ本を紹介しあう形式のものもあります。課題本やテーマについても、学術的なものから話題の小説を題材にしたものまで多岐にわたります。
　年代も仕事も様々な人たちが参加していますし、本を読むのが好きな人はもちろん、そんなに得意ではないとか、普段は実用書しか読まない人が小説を課題本にした読書会に来ていることもあります。
　読み手がそれぞれなので、一つの物語をとっても受け取り方、読み方が幅広く、そんな中でも思いもよらぬところで共通点が見つかって盛り上がることもあり、毎回新鮮な刺激があります。最近の自分の中の密かな目標として、他の人の話を上手く引き出すことができるような質問ができるようになりたいというのがあり、どんなことを尋ねようかと考えるのも楽しい時間です。

　それに、ふと閉塞感を感じたときなど、読書会に行く予定を立てれば自然と課題本について考えることになりますし、そこで初めて会う人たちとの会話から新しい視点や情報、ものの見方を取り入れる機会ができるので、ちょうどいい息抜きにもなります。
　読書というのは、一人でも無限の楽しみを得られる営みではありますが、他の人と共有することによってさらに多面的な楽しみ方ができるものです。これからも読書の可能性を追求していきたいです。

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