横浜弁護士会新聞

2007年5月号  −1− 目次


山本一行 新会長に聞く
-会長就任おめでとうございます。現在の心境をお聞かせ下さい
 会長という大役に身震いするような気持ちでおります。会長に面と向かって苦情を言ったり、苦言を呈したりする方が意外と少ないように思えますので、自分から気持ちを引き締めていきたいと思います。
-それは山本会長が怖いからではないですか(笑)
 そんなことはないと思いますよ。私はやさしいですよ(笑)
-今年度の執行部は、どのようなことに取り組もうとお考えですか
 まず2009年に実施される裁判員制度、被疑者国選の範囲拡大への準備をしなければなりません。2007年問題と呼ばれる修習修了者の大幅増員を乗り越えることも重要です。また、会務負担の公平化という観点から会務のポイント制を実現したいと考えており、そのための会員集会を9月に臨時総会を12月にそれぞれ予定しております。
-会務のポイント制とは?
 会の活動をポイント化して一定数に満たない会員には負担金を払ってもらい、会に貢献していただくというものです。
-裁判員制度等の実施は2年先ですが
 既に準備が始まっておりますが、被疑者国選の範囲拡大に伴う担当者不足の解消は喫緊の課題だと思います。
-2007年問題では多くの修習修了者が就職できない可能性が指摘されていますが
 弁護士の雇用の方法についても、これまでのイソ弁方式のみならず、最近話題のノキ弁や福岡弁護士会の会員から提案されている弁護士里子制度など多様な観点から検討する必要があると思います。
-弁護士里子制度とは?
 里子である新規登録弁護士を、里親であるベテランの弁護士が、外部から業務全般にわたって指導をするというものです。
-将来の弁護士・弁護士会像についてお聞かせ下さい
 弁護士の数が増えることについては悲観的に捉える必要はないと思います。これまで弁護士が関わらなかった領域に弁護士が関与するようになることは法の支配の理念からも良いことです。
 弁護士会の役割も弁護士数増加に伴って拡大していくと思います。先ほどの会務負担公平化の施策はそのための第一歩です。
-趣味の話をお聞かせ下さい
 昔から絵を描くのが好きです。今年は描く時間がとれそうにないのが残念ですが、来年の会長任期全うの暁には、当会の美術同好会仲間とスペインへ作品制作旅行に行く予定ですので、今から楽しみにしています。
-県民へのメッセージはありますか
 当会の様々な制度は県民の支えがなければ成り立たないものです。会に対するいっそうのご理解をお願いしたいと思います。
-最後に会員に対して一言
 当会のことをもっと好きになって下さい。いろいろな形で会に関わって欲しいと思っています。

贖罪寄附は当会へ
 当会は、(財)法律扶助協会の解散に伴い、日弁連を代行して刑事被疑者弁護援助や少年保護事件付添援助等の法律援助事業を担当し、また、日弁連と共同して贖罪寄附等(篤志家寄附を含む)も受け入れることになりました。
 法律援助事業の申込方法・援助開始要件等の問い合わせや必要書類等の入手、並びに、贖罪寄附等の手続は、当会法律相談課刑事少年係へお願いします。
 申込書等の書式は全て変更となっています。申込書には、弁護士の記名押印のみならず、申込者の署名押印(指印可。指印証明不要)が必要になりました。
 贖罪寄附等は法律援助事業の主要財源です。従って、会員は、奮って、他の機関ではなく、当会において手続を取られるようお願いします。当会への贖罪寄附等も、従前と変わらず、情状資料として有効です。

「二つの難所」へ進む決意
 4月2日午後6時より、ホテルニューグランド3階ペリー来航の間において、当会の新理事者の就任披露懇親会が行われた。
 披露に先立って、昨年度の理事者を代表して木村良二前会長から昨年度の活動内容の報告がなされた。続けて新理事者が紹介され、代表して山本一行新会長より挨拶があった。新会長は、司法改革を高くて険しい山に例え、修習修了者が2500名に及ぶ2007年と裁判員制度が実施される2009年という「二つの難所」へ進む決意を表明した。いつになく短いが中身の濃い会長挨拶の後は、佐藤久夫横浜地方裁判所長、尾高暉重神奈川県副知事、中田宏横浜市長、鈴木慎一茅ヶ崎市広報広聴課長より、それぞれ味わい深い祝辞を頂き、神垣清水横浜地方検察庁検事正による乾杯の音頭で懇親会に入った。
 今年も例年どおり盛況のうちに幕を閉じた。
 
来賓の方々(順不同・敬称略)
横浜地方裁判所長
 佐藤 久夫
横浜家庭裁判所長
 山? 恒
横浜地方検察庁検事正
 神垣 清水
神奈川民事調停協会連合会会長
 池田 忠正
神奈川家事調停協会連合会会長
 大久保 博
横浜検察審査協会副会長
 河野 千恵子
日本司法支援センター神奈川地方事務所所長
 須須木 永一
神奈川県副知事
 尾高 暉重
神奈川県県民部広報県民課課長代理
 石黒 敬史
横浜市長
 中田 宏
横浜市市民活力推進局広報相談サービス部部長
 藤田 譲治
茅ヶ崎市広報広聴課長
 鈴木 慎一
横浜商工会議所副会頭並びに横浜家庭裁判所委員会委員
 山上 晃
横浜商工会議所中小企業相談部長
 楠井 俊明
神奈川県司法書士会副会長
 加藤 俊明
東京地方税理士会副会長
 上原 英二
神奈川県土地家屋調査士会会長
 関 延之
神奈川県土地家屋調査士会 境界問題相談センターかながわ運営委員長
 馬渡 正光
 

山ゆり
 私は、以前、この欄で「なぜ正確な天気予報ができないのか」という内容の記事を書いたことがある 鯉のぼり
 過去の気圧や風などの変化の記録が莫大にあるはずなのに、なぜそれを活用できないのか疑問に思ったからだ。これだけ情報処理技術が進歩しているのであればなおさらだと思ってしまう
 しかし、気流等がどのように変化するかは、それこそ「風まかせ」であって、全く同じ動きというものはないのかもしれない。人間の指紋も、全て違うわけであって、自然界にはそのようなことが当たり前にあるのだろう
 と考えてきて、自分が行っている業務も千差万別であって、全く同じ内容の事件は勿論無いし、あらためて思うと非常に似ている事件さえも無いと思った
 事件が千差万別であることの最も大きな理由は、依頼者や相手方の性格の違いかもしれない。当方の依頼者と相手方との性格が、事件を乱気流のように刻々と変化させているように思う
 事件(紛争)は人間が介在して起きており、人間という自然を背景にしている。自然を背景とする紛争に、法律・判例という過去の記録を集約した物差しをあてはめて解決するのが、弁護士の業務だ。天気予報と同じかどうか分からないが、事件の成り行きを正確に予測することはやはり難しい。
(田中 隆三)

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