横浜弁護士会新聞

2007年5月号  −2− 目次

当会を「人材の宝庫」に
会員 杉﨑 茂
 3月31日をもって無事任期満了となりました。これも、当会会員の先生方の、物心両面にわたる強力なるバックアップのお陰であります。
 当会からは、毎月20万円の副会長活動援助費の支給を受けました。岡山での総会には、50名を超える当会会員の出席を戴きました。総会の委任状の提出数、災害復興基金の寄付、法務研究財団への加入等、多大なるご協力を戴きました。本当に有難うございました。
日弁連の影響力
 1年間、日弁連の仕事をさせて貰い、一番感じたことは、日弁連のプレゼンスの高さであります。国会、法務省、最高裁判所、内閣府、マスコミ等から「日弁連の見解」を求められ、その度に「日弁連の見解」に影響力の大きさに感嘆致しました。
 これは、日弁連が法律のどの分野においても、最高の頭脳を揃え、たゆまぬ研究と研鑽を積んでいるからであります。そして、計画的、組織的にこの継続性が図られています。
エキスパートの養成
 ところで、当会はどうでしょうか。当会からも多数の会員が、日弁連の委員会に出ています。そして、素晴らしい実績を残されています。
 しかし、当会は計画的、組織的に人材を送り出し、養成するという点で、他会に大きく遅れをとっていると思います。当会では、送り出したら、後は本人の責任と才覚でやってくれ、という状態です。
 私は、委員会は「各分野のエキスパート」を養成するものである、と思います。当会の各委員会の人材を、日弁連へ送り出す。日弁連の委員会をリードする人材として4年間位頑張ってもらい、その後は当会に戻って、若手の養成に当たって貰う。日弁連へは、当会の次のエースを送り出す。そうすることによって、当会は「人材の宝庫」となります。
 当会として、いずれの分野においても、最先端の知識と頭脳を揃えておくことが、当会に寄せる社会の要請と期待に応えることになります。
バックアップ体制づくり
 当会では、今こそ「会としてのバックアップ体制づくり」に真剣に取り組むべきであると思います。当会のバックアップを必要とするものは、沢山あります。ひまわり公設へ行く人、スタッフ弁護士になる人、任期付公務員になる人が任期満了で戻って来る時に、次の人への引継ぎと同時期に、戻る場所も自分で探せというのでは、本人の負担が大きすぎます。「行ってらっしゃい」の時だけ大騒ぎ。「お帰りなさい」の準備こそ、会のなすべきバックアップだと思います。
日弁連で学んだもの
 余談になりますが、最近かなり涙もろくなりました。これは、決して「年のせい」ばかりではありません。それだけ、感激・感動する場面に多く出会ったということであります。そして、私の感性も少しずつ磨かれてきたように思います。
 私は、この1年間に日弁連で学んだもの、経験したてものを活かして、少しでも当会のお役に立てるよう、又山本執行部を支える力になれるよう、頑張りたいと思います。

常議員会 正・副議長就任挨拶
議長 松浦 光明
会員の総意を反映
 平成19年度横浜弁護士会常議員会議長に選任されました松浦光明(34期)です。本格的な会務は平成12年度、永井会長のもとで副会長を勤めて以来、久方振りの会務です。
 常議員には過去3回程選任されたと記憶しておりますが、自らが議長として議事進行を司ることになるなどとは夢にも考えておりませんでしたので、今更ながら身の程知らずの自分に呆れているところであります。とは申しましても、就任した以上、常議員の皆様は勿論のこと会員の方々のご協力とご支援、そしてご指導いただきながら職務を全うしたいと決意しているところであります。
 さて、常議員会が、会員総会に次ぐ、重要な意思決定機関であることはご承知のことと思います。意思決定という限り、出来る限り会員の総意を反映するということになるはずですが、常議員の定数は35名(会則63U)で、常議員の3分1以上つまり12人の出席によって(会則70)審議し、決議することが出来ます。現在会員総数889名(平成19年4月12日現在)であるので、場合によってはわずか3・9%程度の会員によって議を決することとなり、会員の総意を反映するという視点からみた場合いかがなものかと思えるところであります。また、今年度の常議員の期別の構成は、20期代2名、30期代9名、40期代13名、50期代11名ということであり、最古参の議員は26期であります。古参の会員に薄い陣容と云えるところであります。更に、会員数との関係で見てみると、40期以降の会員数と、それ以前の会員数とがほぼ同数となっているところ、40期以降の常議員は24人、それに対して40期前の常議員は11名であります。比例した配分になっていないことが明白であります。
 就任にあたって、日頃考えてみたこともなかったことを足し算、引き算あるいは割り算をしながら考え、検証してみましたが、「会員の総意を反映する」ということの重みを改めて感じ、議長職にあたる自分を見直した一時でありました。
 どうぞ1年間宜しくお願い致します。
 
副議長 鈴木 義仁
活発な議論を
 前年度の議長は33期、副議長は36期、となれば今年度は議長が34期、副議長が37期になるはず。ということで、副議長などになることは夢にも思わず、38期の順番で常議員になっただけでした。
 私が、以前常議員になったのは、確か高荒敏明議長、山本安志副議長のときですからもう10年近く前のことでしょうか。当時の記憶だと、議長とか副議長は、自分の意見をあまり言わず、真中にじっと座っていなければならないという印象でした。 しかし、前年度の議長と副議長の退任の挨拶を拝見するとどうもそうでもないようです(キャラクターの違いと言ってしまえばそれまで)。なお、伝え聞くところによると、前年度副議長は、常議員会速報を毎回「全身全霊を込めて」作成したとのことですから、私の力量では「全身全霊を込める」だけでは、前年度の水準を維持できないことになります。せめて、今年度の速報は質が落ちたが一応読んでやろう程度の水準は維持できるよう心がけたいと思います。
 今年度も、どうやらいろいろと重要な課題があるようです。山本会長はじめとする今年度執行部から、常議員会にさまざまな提案がなされることになろうかと思います。執行部のチェック機関として、常議員会において活発な議論がなされるよう、また松浦議長の足手まといにならないよう微力ながら副議長の職を勤めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。


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