横浜弁護士会新聞

2010年6月号  −1− 目次 

名前を覚えるのも一苦労 司法研修所教官(刑事弁護担当)の任務を終えて
会員 大木 孝
 平成19年3月19日に就任して4月1日に解職の辞令をいただくまで、約3年間の務めであった。
 この間の様々な出来事については、「和光だより」として当会メーリングリストに投稿したとおりなのでご覧になった方も多いと思う。
 就任当初は、さすがに教官合議・採点添削・講評準備など今まで経験していなかった作業にとまどうこともあったが、なに慣れてしまえばどうってことない。
 巷では、教官に就任した3年間は「懲役3年罰金3000万円」などとまことしやかに喧伝されているが、私にとって「懲役3年」の実感はまるでなかったし、当会や県西支部から様々なご支援をいただき事務所のみんなにも助けられて、特に食うに困るということはなかった。
 何よりも、自分の考えを後輩達に伝えることが出来るという喜びの方が、数段上回っていたことが大きい。
 ところで、現在のカリキュラムは、我々の頃のようにゆったりとした余裕はなく、なぜか学び急いでいるという印象が強い。起案などに追いまくられてしまい、折角同じ釜の飯を食いながら、修習生同士、将来の法曹界や未来の自分について語り合う時間がほとんど無いような気がする。
 また、集合修習期間が2か月弱と短いことに加えて、1クラス70名前後であるから、おそらく彼ら自身でさえクラス全員の顔と名前が一致しない事態になっていると思われる。むしろ、和光よりも付合いが長いロースクール同窓生や実務修習地の班で固まる傾向が見られた。
 私自身はできるだけ古き良き時代に近づけて、修習生と本音を語らう時間を設けようと努力したつもりではあるが、傍からは単に飲んだくれていたように見えたであろう(実際そのとおりであるが…)。
 私の方も、講義を受けてくれた7クラス439名全員の名前と顔を覚えているかと問われるとそれは無理な話。
 前期後期の2回教えた現行62期4組の65名はかろうじて覚えていても、それ以外のクラスは、特に目立った者や出来る奴・出来ない奴は覚えているが、あまり目立たなかった者たちはなかなか覚えられずに終了してしまったようである。
 ちなみに教え子の中で一番多い苗字は、中村君(さん)で何と8名もいた。続いて吉田君(さん)の6名が2位。
 以下、井上・小林・鈴木・田中君(さん)の5名、加藤・佐藤・高木・西村・林・前田・山口・山田君(さん)の4名が続く。
 この他、3名や2名となると、うじゃうじゃいるのである(ほら、これだけ見ても顔と名前を覚えるのが大変だと分かるであろう)。
 さて、教官の任務は終了したが、実は今年度の司法修習委員の委嘱を受け、また夜間講義で「準抗告」について教えるなどまだまだ修習生との縁は切れずに続いている。
これからも、和光の外から何らかの形で修習生に関わって行きたいと思っている。
 その際、私の3年間の教官経験が、ここ横浜で実務修習を送る者たちに少しでも役立つように努力したいと思っている。
 3年間本当に有難うございました。


精力的なパブリック活動−公設事務所7か月の歩み−
会員 北条 将人
 昨年9月30日に盛大な開設記念祝賀会を開催していただいてから早7か月が経過した。徐々に受任事件も増え、現在は各弁護士・事務局ともに忙しく働いている。
 当事務所のこれまでの取り組みとしては、まず設立趣旨である弁護士偏在・過疎解消という点では、過疎地派遣を志す新62期弁護士2名(岡本吉平、重野裕子)を採用した。目下のところ社員弁護士が共同で事件処理をしつつ厳しく鍛えている。もっとも社員弁護士の方も経験が浅く、共に事件によって厳しく鍛えられているというのが実情である。両名は1年乃至2年当事務所にて修行した後、各地に派遣される予定である。
 またこれ以外にも「パブリック」な事務所として各種の取り組みを行った。まず神奈川県下の全市町村及び社会福祉協議会に足を運び、事務所の開設及び設立趣旨を説明・報告した。また、昨年の「弁護士フェスタ」の一企画として山北町にて無料相談会を開催し、かつ「反貧困ネットワーク神奈川」にも事務所として関与し、昨年末に沢渡中央公園で開催された相談会にも参加した。さらには即時独立弁護士、事務所内独立採算弁護士(ノキ弁)支援の一環として当事務所主催の交流会を定期的に開催し、弁護士業務のスキルアップや情報共有を目指している。今後も無料相談会等の公益的な企画を立ち上げたいと考えている。
 事件受任のルートとしては各弁護士が担当する外部相談が大半を占め、中でも法テラス相談からの受任が多い。従って、扶助事件の割合が高いのが特徴である。受任事件の種類としては家事事件及び一般民事事件、多重債務事件、刑事事件と満遍なく舞い込んでいる感がある。
 事務所の経営面については未だ厳しいと言わざるを得ない。弁護士過疎・偏在解消を柱とした公益的活動の遂行と安定した経営の両立が今後の課題であり、各弁護士の更なる創意工夫や努力を要するところであるが、会員各位からもご意見、ご指導を頂ければ幸甚である。

山ゆり
 新人類。一昔前に流行った言葉である。広辞苑を引いてみたところ、「従来なかった新しい感性や価値観を持った若い世代を異人種のようにいう語」の意。若者の価値観に対しやや否定的な意味合いで使われることが多いようである
先日、石川遼選手が、中日クラウンズの最終日に12アンダー58という驚異的なスコアで優勝した。首位に6打差の18位タイから、結果2位に5打差を付けての優勝。他のプロが伸び悩むなか独り別次元のゴルフをしての優勝である
2位の藤田寛之選手は「遼君は、常識が全く通用しない次世代型のゴルファー」とコメントした。藤田選手はいわゆるアラフォー世代である
新人類に対して、次世代というと進歩的で肯定的なイメージになるから、ものは言いようである雨蛙
弁護士会でも法曹人口の増加に伴い、若手弁護士の存在感が増している。先の日弁連選挙でも若手の支持を受けて宇都宮健児氏が会長に就任した
若手弁護士が新人類と呼ばれることになるのか、次世代と呼ばれることになるのか。若手弁護士の今後の行動にかかっている。
(会員 常磐 重雄)

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