横浜弁護士会新聞

2010年12月号  −4− 目次

私のホビー 脳も鍛えられる?! グレイシー柔術
会員 小林 芳郎
 「グレイシー柔術」と聞いても、何のことだかさっぱり?と思われるかもしれないが、スポーツの一競技であり、柔道やレスリングに似た格闘技の一種である。「ブラジリアン柔術」というのが一般的名称で、簡単に説明すると、日本の古武術がブラジルに伝わって流行し、スポーツとして体系化され、日本に逆上陸して再び脚光を浴びたという競技である。格闘技というと、どうしても「野蛮」「危険」というイメージがつきまとうが、ブラジルでは子供からお年寄りまで幅広い競技人口を持つ競技であり、パンチやキックなどの打撃技もないので、格闘技の中でも安全な部類に入るのではないかと思う。
 そもそも私は大の格闘技ファンであり、大学卒業後、運動不足解消に何かスポーツを始めよう、どうせやるなら大好きな格闘技をやってみようと思い、道場に通い始めたのがきっかけである。練習は週1回程度、約2時間のコースで、準備運動・技術練習(攻撃防御方法)・スパーリングというのが一般的な流れである。スパーリングも、1回5分の間隔で繰り返され、好きな回に参加できるので、自分のペースで自由に練習ができる。
 柔術には関節技や絞め技もあるが、技が決まって一本勝ちすることは少なく、むしろ相手の上に乗ったり、下からひっくり返したりしてポイントを稼ぎ、判定勝ちする方が圧倒的に多い。単に力があれば良いのではなく、展開を考えながら手足や頭など体の色々なパーツを同時に多方向に動かし、相手の重心を崩していくので、脳も鍛えられるような気がする。また、柔道着に似た生地の厚い道着を着て行うので、冬でも結構いい汗をかく。
 ここ数年格闘技人気は低迷し、メディアへの露出も減っているので、この記事をきっかけに、少しでも多くの方に柔術のことを知っていただければ幸いである。当会にも格闘技好きの先生が多いようだが、見るだけでなく是非一度体験をお勧めしたい。

新人弁護士奮闘記 仕事を追え 仕事に追われるな
61期 会員 新関 拓也
 「仕事を追え。仕事に追われるな。」アメリカの100ドル紙幣の顔であるベンジャミン・フランクリンの言葉です。心に余裕を持って、自ら主体的に仕事に取り組むことの大切さを表した言葉とされています。
 弁護士登録をして2年が経とうとしており、ボスからは、大型の会社倒産事件、交通事故、借地借家、離婚、遺産分割など様々な事件の処理を任されています。手持ちの事件数が増える中、自ら事件を管理し、テキパキとさばいていく。アメリカ独立に尽力した偉人の言葉の意味を実感する毎日です。
 弁護士になって、たくさんの人と出会う中で、人から感謝されたり、その仕事ぶりを評価される時、この仕事のやりがいを感じます。
 最近、会社の破産管財事件で不動産の任意売却をする際、複数の担保権者と何度も連絡を取り合って担保権抹消の交渉をし、決済日直前にようやく合意を得られた案件がありました。無事決済を終えた後、仲介業者から「先生のご尽力に感謝します」と握手を求められた時、大きな達成感を味わうことができました。
 また、先日、忙しい日々の中で弁護士として忘れかけていた気持ちを思い起こさせてくれた出来事がありました。
 韓国人の留学生が交通事故の被害者として法律相談に来た時のことです。相談後の雑談の中で、理系の大学生である彼は、今後、大学院に進んで、「優れた日本の車の技術を学びたい」という夢を熱く語ってくれました。そんな彼を見て、「社会的な弱者を救いたい」と弁護士を志して法律の勉強を始めた大学生の頃の気持ちがよみがえってきました。来年1月から弁護士3年目、いつまでもあの頃の初心を忘れずに日々精進していきたいと思います。
 私事ですが、今年10月には第一子が誕生しました。毎日、仕事に疲れて帰宅すると、その天使のような寝顔に癒されています。仕事も育児も、オンとオフを上手に切り替えながら、全力投球で頑張りたいと思います。

キャンバスアバウト展 横浜弁護士会美術同好会
 本年11月15日から21日まで伊勢佐木町の「みつい画廊」において恒例の作品展が開かれた。アバウトとは言え、近年は、造詣といい色彩といい、目をみはるものがある。百聞は一見にしかず。2、3紹介まで。
 
井上文男会員の重量感あふれる大仏 弁護士会のゴッホを思わせる山本一行会員
井上文男会員の重量感あふれる大仏 弁護士会のゴッホを思わせる山本一行会員
 
プロを思わせる中村裕一会員のスペインの風景 円熟した寂寥感ただよう稲生義隆会員の作品
プロを思わせる中村裕一会員のスペインの風景 円熟した寂寥感ただよう稲生義隆会員の作品
 
岡村三穂会員のセンスのよいヨーロッパの風景  
岡村三穂会員のセンスのよいヨーロッパの風景
 いかがでしたか。掲載できなかった各画伯はごかんべんを。見てない人は来年こそ、ご来場を。
(会員 栗田 誠之)

備えてあんしんローゴヨーイ・ドン!

編集後記
 人生で初めて手術を受けました。内視鏡による前立腺削除です。普通は高齢者が受けるものですが、私の場合は、肥大が進み尿閉状態になったため、緊急に手術となりました。普段何事もないことが、いかに幸せなことか、日々是無事也がいかに大切か身に沁みて感じることになりました。普段の生活ではそうはいきませんが、この経験を大切に生かしたいと思います。
デスク 國村 武司  1面担当 糸井 淳一  2面担当 長谷川 篤司
市川 統子
     3面担当 常磐 重雄  4面担当 勝俣 豪

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