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会長声明・決議・意見書(2025年度)

弁護士に対する業務妨害、殊に離婚・男女関係に関する事件や社会的な 性差別が問題となる事件における業務妨害を許さないことを宣言する会長声明

2026年03月03日更新

日本弁護士連合会(以下「日弁連」という。)が2023年9月に取りまとめた「離婚・男女関係事件に係る弁護士業務妨害アンケート調査の集計結果」では、離婚・男女関係に関する事件等を扱う弁護士に対する業務妨害行為が深刻な様相を呈していることが明らかになった。また、このような業務妨害の被害は、女性弁護士においてより一層深刻であることが確認された。


当該アンケート結果も踏まえ、日弁連は、2024年12月19日付けで「弁護士に対する業務妨害、特に離婚・男女問題に関する事件に係る業務妨害に関する会長声明」を発出し、さらに、2025年12月5日の臨時総会において、「坂本堤弁護士一家遺体発見から30年の節目に、弁護士業務妨害を許さず、その対策に積極的に取り組む宣言」を採択した。当会としても、その趣旨に全面的に賛成する。


弁護士への業務妨害の中でも、殊にDV・ストーカー事件を含む離婚・男女問題に関する事件や子の問題がからむ離婚関連事件など、当事者間の感情的対立が大きい事件類型においては、感情の矛先が弁護士に向けられることがあり、その結果、極めて深刻な事態を招きかねない。しかし、そのような業務妨害を許していては、弁護士が個々の事件において、基本的人権の擁護と社会正義の実現という使命(弁護士法1条)を果たしていくことが困難になってしまう。


また、近年では、家族法の在り方や社会における性差別の解消等について、積極的に意見発信を行う弁護士に対するインターネット上の誹謗中傷等の業務妨害行為が数多く報告されており、弁護士への業務妨害は、必ずしも具体的な受任事件に関するものに限られなくなっている。しかし、人権問題について意見を述べ、法制度の改善を提言していくことは、前記の使命を持つ弁護士の活動の重要な一部分を占めるものであるところ、弁護士の言論に対する業務妨害は、その活動の委縮につながるものである。


したがって、これらの業務妨害は、弁護士の果たすべき使命を不当に妨げるものであり、すなわち、市民の人権を侵害し、社会の正義を破壊するものに他ならないと言える。


当会は、弁護士に対する業務妨害、殊に離婚・男女関係に関する事件や社会的な性差別が問題となる事件における業務妨害について決して許さない。そして、一人一人の弁護士がその使命を全うすることができるよう、業務妨害についての対策の研究及び啓発並びに妨害を受けた弁護士に対する支援の充実を図り、市民の幸福や平和な生活の実現のために全力を尽くすことをここに宣言する。


2026年2月26日

神奈川県弁護士会

会長 畑中 隆爾

 
 
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